Photoshop2021(バージョン22)から搭載された「空を置き換え」を紹介していきます。
プリセットから希望の空を選ぶだけで、PhotoshopのAIが画像の空を自動的にマスキングして別の空に入れ替えることのできる機能です。
それでは使い方を見ていきましょう。
Photoshop2021の「空を置き換え」の使い方
「空を置き換え」を使うにはまず空が写っている画像が必要です。
今回はPixabayの車の画像を使います。
選択範囲の準備は必要ありません。そのまま「編集」メニューから「空を置き換え」を選びます。
下のような「空を置き換え」のウィンドウが開き、同時に空も置き換えられます。画像内の空の範囲は自動で認識されています。
空のアイコンか右の三角をクリックすると空を選ぶことができます。デフォルトでは「青空」「壮観」「夕暮れ」のフォルダ内の25種類の空から選ぶことができます。
Photoshopの「空を置き換え」の設定で見た目がどう変わるのか
では「空を置き換え」ウィンドウの設定を見ていきます。
エッジをシフト
空のマスクを広げたり狭めたりする設定です。シフトの数値を大きくすると空のマスクが広がり、鉄塔が消えかかっているのが見えると思います。
エッジをフェード
空のマスクの”きわ”のぼかし具合です。
「空を置き換え」適用後は自動的にレイヤー構造がこのようになります。
この時の空レイヤーのマスクには「フェード」の数値が影響するようです。下のようにデフォルトのフェード100の場合、空の下の方は半透明になります。フェード0だとくっきりとした輪郭になります。
明度
空および地面側の明度を調節します。
色温度
空および地面側の色の傾向を調節します。
拡大・縮小
空の大きさの調整です。デフォルトは100です。99以下にすると空の端が切れてしまうので注意してください。
反転
空素材の左右を反転します。
前景の調整
前景(地面側)の色を調整します。
照明モードは乗算とスクリーンがあり、暗い方向に変化させたいときは乗算、明るい方向に変化させたい場合はスクリーンを選択してください。照明の調整は明るさの程度、カラー調整は色の傾向を変えられます。
出力
出力方法は二通りで「新規レイヤーを作成」か、「レイヤーを複製」です。「レイヤーを複製」の方は空を合成して統合されたレイヤーが別レイヤーで出力されます。
「新規レイヤーを作成」は先ほどの下の画像のような状態で出力されます。よほどのことがなければデフォルトの「新規レイヤーを作成」でよいでしょう。
気に入った状態になったら「OK」をクリックで「空を置き換え」が適用されます。
Photoshopの「他の空を取得」で空の素材を追加する
2021年8月リリースのPhotoshop2021バージョン22.5アップデートで空を置き換え機能が強化され、さらに多くの無料の空プリセットを読み込めるようになりました。
プリセットの読み込みはこちらから行います。「編集」メニューの「空の置き換え」で空を置き換えウインドウを表示します。
空アイコンをクリックして、空を選択できる状態にしたら歯車メニューから「他の空を取得」を選びます。
Webブラウザが自動的に起動して、空プリセットがダウンロードできるサイトにつながります。
このサイトで「.skyファイルをダウンロードする」をクリックしてダウンロードします。この記事を書いている時点では4つの.skyファイルがダウンロードできます。
ファイルがダウンロード出来たらPhotoshopに戻って、先ほどと同じ歯車メニューから今度は「空を読み込み」→「空プリセットから…」を選びます。
ダウンロードした.skyファイルを選んで、「読み込み」をクリックします。4つまとめて読み込みたいところですが1つづつしか無理でした。4回の読み込み操作をします。
4回読み込んだ結果、空プリセットを増やすことができました。空選択のフォルダが追加されています。
追加で47種類空を読み込むことができました。追加前の初期からついている空が25種類なので一気に倍ぐらいの空を追加できることになります。
下のようにドラマチックな空も追加できます。これはぜひダウンロードしていただきたいコンテンツです!
Photoshopの「空の置き換え」が使えないとき
「空の置き換え」が使用できない時は以下の方法を試してみてください。
環境設定のリセットについては別の記事に詳しく書いていますので、順を追ってやってみてください。
まとめ
Photoshop2021から搭載された空を置き換えですが、思ったよりもマスク精度が高く自動的に色調整までしてくれるため、実用性は高いと思います。
とはいえ際の処理はやや違和感はでやすいので、広告レタッチなどの場合は追加で濃淡、エッジの調整などした方が自然になじむかなと思います。あくまで簡易合成だと捉えましょう。
Photoshopの基本的な使い方はこちらにまとめています。初心者の方にもわかりやすいようにまとめていますのでぜひご覧ください。
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