Photoshopのコピースタンプツールで不要なものを消す方法
この記事ではPhotoshopの「コピースタンプツール」で不要なものを消す方法について解説していきます。
コピースタンプツールは画像の一部を別の部分にコピーするツールです。ブラシで塗りながらコピーできるのが特徴です。
今回はこの画像を使って説明します。
https://unsplash.com/photos/7x_rttkUmBI
Unsplashはフリー画像サイトです。よろしければ同じ画像をダウンロードして試してみてください。
Photoshopのコピースタンプツールの使い方
ツールパネルのコピースタンプツール
それではPhotoshopで画像を開いて、ツールパネルから「コピースタンプツール」を選びます。
コピースタンプツールへの切り替えショートカットはSキーです。英数入力モードにしてSキーを押すとコピースタンプツールに切り替わります。
ツールパネルの表示がパターンスタンプツールに切り替わっている場合は、パターンスタンプツールのアイコンを長押しすると出てきます。
コピースタンプツールの設定
次にどのくらいの大きさのブラシでコピーするかを決めます。
画面上部のオプションパネルのブラシサムネイルをクリックして、ブラシの直径と硬さを数値入力かスライダーで設定します。
「画像に対してブラシがどのくらいのサイズになるか」を確認するには、一旦画像上にカーソルをもっていかないとわかりません。そのため、画像とオプションパネルの往復が必要になります。
ここはショートカットキーを使うことで、画像上でブラシサイズを確認しながら調整することができます。WindowsとMacで操作が違います。
それぞれ左右のドラッグでブラシのサイズ変更、上下のドラッグでブラシのぼけ足の長さ変更です。
コピースタンプツールで画像のコピー
ブラシサイズが設定出来たらコピーをしていきます。
画像上にカーソルをもっていき、Alt(Option)キーを押すとカーソルがコピースタンプのカーソルに変化します。そのまま画像のコピー元になりそうなところ(消すための素材)でクリックします。
次にコピー先になるところ(消したいところ)にカーソルをもっていくと画像がどのようにコピーされるかが表示されます。
そのままクリック&ドラッグで画像がコピーされ、対象物を消すことができます。
Photoshopのコピースタンプツールのオプション
「調整あり」とは
コピースタンプツールのオプションパネルには「調整あり」という項目があります。
調整ありがONの場合にコピー元とコピー先を設定すると、位置関係が常に一定になります。
調整ありがOFFの場合コピー元の位置は設定した位置に固定され、動かなくなります。
サンプル元の設定
「サンプル」の設定ではコピー元を現在のレイヤーに限定したり、下層レイヤーに限定したりすることができます。
調整レイヤーなど上層レイヤーに色調整のレイヤーがある場合、「現在のレイヤー以下」にしておくと色調整に影響されずにコピーが行えるので便利です。
Photoshopのコピースタンプツールを使うときのコツ
画像をサンプルする場所
今回のような背景がグラデーションの画像をコピーする場合、コピー元とコピー先のトーンがずれているときれいに消すことができません。
同じ色・同じ階調のところから拾ってくるのがきれいに消すコツです。
ブラシの硬さについては柔らかいほうが消した時のなじみはよくなりますが、境界のディテールは損なわれてぼけるので背景となる画像によって調節することが重要です。
修復ブラシツールとの併用
修復ブラシツールやスポット修復ブラシツールはコピースタンプツールとは違って、コピー先の明暗や色に合わせながらコピーしてくれる便利なツールです。
周りの画像の状況によって修復ブラシツールやスポット修復ブラシツールではきれいに消せないこともあるので、コピースタンプツールと使い分けるのがいいと思います。
コピーソースパネルで微調整
「ウィンドウ」メニュー→「コピーソース」から「コピーソースパネル」を表示することができます。
コピーソースパネルではコピースタンプツールの設定を微調整することができます。
オフセット
「オフセット」はコピー元とコピー先を設定した後に、双方の位置関係を数値で補正することができます。垂直や水平な位置にコピーしたいときに数値で調整できるので便利です。
オーバーレイ表示
オーバーレイ表示はコピー先をクリックする前に表示されるプレビュー表示をオフにしたり、不透明度を調整したりすることができます。画像に応じて変えてみると見やすくなります。
まとめ
コピースタンプツールは、昔からある基本的なツールです。
修復ブラシツールやスポット修復ブラシツールに比べて地味な作業になりがちですが、修復ブラシツールやスポット修復ブラシツールは画像の階調を壊してしまったり、消し跡がムラになることも多いです。
高精度にレタッチするときは、修復ブラシツールだけではなくコピースタンプツールも併用すると精度の高い修正ができるようになります。
Photoshopの基本的な使い方はこちらにまとめています。初心者の方にもわかりやすいようにまとめていますのでぜひご覧ください。
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