Topaz Video AI 6がすでにリリースされています。くわしくはTopaz Video AI 6の記事をご覧ください。
- Topaz Video AI 5とは?
- Topaz Video AI バージョン5のおもな新機能
- Topaz Video AI 5の日本語版はない?
- Topaz Video AI 5の使い方
- 設定の詳細内容
- おすすめ設定
- Topaz Video AIの高速化
- Topaz Video AI 5のレビュー
- Topaz Video AI 5の無料体験版【製品版と無料版の違い】
- Topaz Video AI 5の購入方法
- Topaz Video AI 5のセール・クーポン情報
- Topaz Video AI 5が対応するファイル形式
- Topaz Video AI 5についてのよくある質問
- Topaz Video AI 5のまとめ
Topaz Video AI 5とは?
Topaz Video AI(旧Topaz Video Enhance AI)はアメリカ企業のTopaz Labsが開発しているAIで動画を高画質化するアプリケーションです。
2024年4月10日に新しいバージョンの Topaz Video AI v5.0 がリリースされました。
現在Topaz公式ショップではTopaz Gigapixelの$15オフセールが開催中です!
Gigapixel購入通常価格$99が→セール価格$84
Gigapixelアップグレード価格$79が→セール価格$64

Topaz製品は公式ショップページ公式サイトでの購入が最もお得です。
Topaz公式サイトでは不定期にセールが開催されています。
セールの詳細はTopaz公式ショップページで確認できます。
v5.0では「ユーザーインターフェイスの革新」や「Nyxモデルのデノイズ性能向上」が図られています。
バージョン2まではTopaz Video Enhance AIという名前でした。バージョン3以降はTopaz Video AIと改名されています。

このページではリリースされたTopaz Video AI 5の新機能と筆者が実際に購入して使ったレビュー・使い方の詳細を紹介します。
英語表記に慣れない方にもわかりやすいように日本語で説明していますので、Topaz Video AI購入前の方も、購入後の方もぜひ参考にしてください。
Topaz Labsの主要製品は次の3つです。すべてMac / Windows向けアプリケーションです。
「Topaz Video AI」…AIを使って動画を拡大・高画質化するアプリケーション
「Topaz Photo AI」…AIを使って静止画を拡大・高画質化するアプリケーション
「Topaz Gigapixel AI」…AIを使って静止画を拡大するアプリケーション
Topaz Video AI 5の価格は299ドル
Topaz Video AIの価格は$299(約45,000円 2024/10現在)です。
- 購入後1年間の無償アップデートが保証されています。
- 1年間は最新のバージョンにアップグレードすることができます。
- 購入したライセンスは購入後一年を過ぎても永続的に使い続けることができますが、最新版へのアップグレードはできなくなります。
また、1年間の無償アップデートライセンスが切れている旧バージョンのユーザーにも特別価格が用意されています。
Topaz Video AIには、無料体験版もあるので、動作スピードなどを実際に手元の動画で一度試してみることをおすすめします。
ライセンスの1年間のアップグレード価格と自動更新
Topazの3製品は2024年10月よりアップグレード価格が改訂されました。自動更新(Auto-Renewal)に設定すると割引価格(以前の価格)でアップグレードが受けられるようになります。
通常の1年更新 | 自動更新 | |
---|---|---|
Video AI | $179 | $149 |
Photo AI | $119 | $84 |
Gigapixel AI | $79 | $64 |
Topaz Video AI 5の機能
Topaz Video AI 5の機能はおもに以下の4つです。
1. ノイズを除去
- 数百万フレームでトレーニングされたAIが、ノイズとディテールを区別して動画のノイズを除去
- 高精度の顔認識機能を使って、動画内の人物の顔を復元
2. 手ぶれを抑える
- カメラの揺れを検知して、動画の手ぶれを抑制
3. 高精度なフレーム補間
- 前後フレームからAIで推定した補間フレームを作成し、滑らかなスローモーション動画を作成
4. 高精細に拡大
- 動画を高品質な4K、8K、最大 16K 解像度への拡大
Topaz Video AI 5の推奨スペック
Topaz Video AIを使うためのPCの推奨スペックは以下のとおりです。Windows 7・8はサポートされていません。MacはIntel / Apple M1~M4をサポートしています。
Windows | Mac(Intel) | Mac Silicon | |
---|---|---|---|
OSとCPU | Windows10・11 AVX2処理が可能なIntel / AMD製CPU | Catalina 10.15以降 | Big Sur 11以降 Apple Mシリーズ |
メモリ容量 | 16GB(32GB以上を推奨) | 16GB(32GB以上を推奨) | 16GB(32GB以上を推奨) |
グラフィックカード | NVIDIA:GTX900以上VRAM6GB(8GB以上を推奨) AMD:Radeon500以上VRAM6GB(8GB以上を推奨) Intel:ARC A750以上 | 2015年以降の専用GPU VRAM4GB(8GB以上を推奨) | Apple Mシリーズ |
Windowsの場合、GPUはRTX3080・3090かRTX4080・4090シリーズを使うと動作が高速です。
Topaz Video AI バージョン5のおもな新機能
バージョン5では以下の機能が変更・追加されています。
1. ユーザーインターフェイスの刷新
- ワークスペースが保存および再ロードできるように
- 新しいインターフェイスとアイコンが追加
2. エクスポートの一時停止/再開
- エクスポートを 一時停止および再開できるように
- レンダリングの進行を中断して、一時的にCPUやGPUの使用率を解放することができるようになりました。
- システムの再起動、アプリケーションの終了、予期せぬクラッシュの後でも、エクスポートのセッションを復元できます。
3. モデルの追加
- Nyx v3モデルにより、ノイズ除去品質が向上
- 不自然にシャープにならなくなりました。また、ノイズが大幅に軽減されています。
- Rheaモデルの追加によるアップスケール品質の向上
- 被写体の細部をより正確に再現し、またテキストを破壊することなく処理します。
4. その他の機能向上
- DaVinci Resolve/OFX プラグインのアップデート
- After Effectsへのフレーム補間機能の組み込み
- アルファ(透明)レイヤーのサポート
- Dione DehaloとDione Robustが拡大モデルに追加
Topaz Video AI 5の日本語版はない?
残念ながらTopaz Video AI 5には日本語版はありません。現状英語版のみがリリースされています。
また日本語化パッチも公開されていないため、表示言語の日本語化には非対応です。
この後の項でTopaz Video AI 5の各設定を具体的に日本語でくわしく説明していますので、参考にしてください。
Topaz Video AI 5の使い方
それではTopaz Video AI 5の使い方を説明します。もっともシンプルな使い方は次のとおりです。

動画ファイルの読み込み
Video AI起動直後は下のような画面です。購入後の初回起動時は「Activate」をクリックして、ブラウザでログインします。

ログインするとオンラインでアカウントが認証されます。Topaz Video AIに戻るとファイル選択画面になります。
画面のどこかをクリックして動画ファイルを選択するか、動画ファイルを直接ウィンドウに直接ドラッグ&ドロップします。

動画素材が読み込まれました。

操作画面は主に3つのパネルに分かれています。

- プレビュー
- 動画の設定結果を確かめることができます。
- レンダリング
- プレビュー・最終レンダリング両方の設定や進行状況を表示します。
- 設定
- 動画をどのような設定で高画質化するか、詳細を調整します。
「Presets」でやりたいことをえらぶ
左右のビューは「作業前の動画と作業後の動画」を比較表示できるようになっています。

設定は右側に表示されています。
設定を変更して「Render」する前は2つとも作業前の動画が表示されています。

どちらかのビューをクリックして「Preset」から効果を選択します。
「Preset」から選択できるのはおすすめの設定です。
ここで高精細化・スローモーションなど、どのような作業をするのかを選ぶと設定が楽になります。

None | Presetを使用せずに設定を手動でコントロール |
4x slow motion | 4倍の長さのスローモーション動画を作成 |
8x super slow motion | 8倍の長さのスローモーション動画を作成 |
Auto crop stabilization | 手ぶれ補正をしつつ自動で画角を調整 |
Convert to 60 fps | フレームレート60fpsの動画に変換 |
Deinterlace footage and upscale to FHD | インターレースを解除し、フルHDサイズ(2K)まで拡大 |
Remove Noise | ノイズを除去 |
Upscale to 4K | 動画を4Kサイズまで拡大 |
Upscale to 4K and convert to 60fps | 動画を4Kサイズまで拡大しつつ60FPSの動画に変換 |
Upscale to FHD | フルHDサイズ(1920×1080)の動画に拡大 |
Upscale to HD | HDサイズ(1280×720)の動画に拡大 |
「Codec settings」で書き出す形式を選ぶ

Output Type | Video(単一のムービーファイル)かImage Sequence(連番画像ファイル)を選択 |
Codec | 動画の圧縮形式、多くの場合、ProRes(高品質)H264(高汎用性)H265(高圧縮率・高品質)から選択 |
Profile | Codecに応じたプロファイル設定を選択(デフォルト設定でも問題ない) |
Bitrate | ビットレートのDynamic(可変)・Constant(一定) |
Quality Level | 映像の品質、Highにすると高品質だがファイルサイズが大きくなる |
Audio Mode | Copy(元の音声を維持)Convert(音声形式を変換) |
Container | 最終的なファイル形式の選択(mov・mkv・mp4) |
Apply LUT | LUTを適用(カラーLUTを適用、わからない場合は使わなくても問題ない) |
特にファイル形式にこだわりがない場合は、初期設定のH264・mp4形式が汎用性も高く一般的な出力方法です。H265 は汎用性は下がりますが、さらに圧縮率が高く高画質な形式です。
後工程で再編集が加わることが想定される場合は、より劣化の少ないProRes 422HQがよく使われます。
「Render ○s」で仮レンダリング
設定が終わったらAIモデルを適用した動画をプレビューで確認します。

「Render ◯s」ボタンをクリックすると、プレビューレンダリングが始まります。
「Render ◯s」の右のプルダウンメニューからプレビューの秒数を変更することができます。
「1s」は1秒です。多くすると待ち時間が長くなります。
レンダリングが終わるまでは、「Processing…」と表示されます。

「Previews」欄にプレビューの計算状況が表示されます。
「…」→「~%」→「(チェックマーク)」の順で変化します。「(チェックマーク)」になったらプレビューレンダリングの完了です。
完了すると選んだAIモデルの適用結果が上部のビューに表示されます。
効果を確かめる

画面中央のパネルでプレビューの再生コントロールができます。プレビューを再生して効果を確かめます。
プレビューの表示モード変更

画面表示を選ぶことができます。デフォルトは2画面表示になっていると思います。適用前・適用後で効果を確かめることができます。
「AB比較表示」に変更すると、異なるモデル同士で適用結果を比較することができます。

大きく表示したい場合はフルスクリーン表示するとよいでしょう。
外部動画プレイヤーでのプレビュー・仕上がり確認

Video AI上でプレビューできるのはもちろんですが、外部の動画プレイヤーでもプレビューを確認できます。
プレビューファイル横の「…」をクリックして「Open External Player」を選ぶと、外部の動画プレーヤーでプレビューの仕上がりを確認することもできます。
「Export as…」で書き出す
「Export as…」をクリックすると本番レンダリングが始まります。レンダリングが終わると指定したフォルダにムービーファイルが書き出されます。

以上がTopaz Video AI 5のおおまかな使い方です。
次の項でさらに詳しい設定をするための設定項目を解説します。
設定の詳細内容
各機能は「Preset」で項目を選ぶことでひととおり設定されますが、各AIモデルの設定を変更することでさらに細かく仕上がりを調整できます。
各設定を調整することで、Topaz Video AI 5の能力を最大限使うことができます。

Enhancement | 動画の拡大・高精細化・ノイズ除去する |
Frame Interpolation | フレーム補間、スローモーション化などFPS(コマ/秒)を変える |
Stabilization | 画角を狭めることによる手ぶれ補正 |
Motion Deblur | パン・回転・ズームによるモーションブラーを抑える |
Grain | ノイズを追加 |
各項目の左の三角をクリックして、詳細を設定します。
Enhancementの設定
元の動画形式と高画質化する手法を設定します。
Output resolution
動画の解像度をピクセル数で指定します。
Crop setting
縦横比が足りない場合に、上下左右の空きの処理方法を指定します。
処理 | 意味 |
---|---|
Letterbox/Pillarbox | 足りない部分を黒で埋める |
Crop to fill | 上下や左右を少し切って縦横比を合わせる |
Video Type
元の動画タイプ | 形式 |
---|---|
Progressive | プログレッシブ(近年~現在の動画データ形式) |
Interlaced | インターレース(ほとんどのVHS、DVD、DVテープの形式) |
Interlaced Progressive | プログレッシブ撮影後インターレース化された動画 |
Video TypeがProgressiveのときの設定
AI Model | 用途 |
---|---|
Proteus | 手動設定での標準モデル、詳細を手動で調整 |
Iris | 低解像度の人物の顔を高精細化 |
Nyx | 高ISO感度ノイズを高精細に抑制(他の機能はOFFにして単独で使用することを推奨) |
Rhea | Proteus と Iris の組み合わせによる新モデル、4K解像度へのアップスケール |
Artemis | 自動設定での標準モデル、ノイズ除去・シャープ化 |
Gaia | 元々大きい(HD相当)のサイズの動画をさらに強力に拡大 |
Theia | 元動画に忠実に高精細化・ノイズ除去 |
Parameters | 意味 |
---|---|
Auto | 自動調整 |
Relative to Auto | 自動調整にマニュアル調整を追加 |
Manual | マニュアル調整 |
Add Noise | ノイズの量 | 意味 |
---|---|---|
設定値 | 0~10 | リサイズした動画に指定した量のノイズを追加 |
Recover Detail | 強さ | 意味 |
---|---|---|
設定値 | 0~100 | 細部の復元度合いを調整 |
Focus Fix | 意味 |
---|---|
OFF | Focus Fixを行わない |
Normal | 通常のFocus Fix |
Strong | 強力にFocus Fixを行う |
Focus FixはHDやUHD解像度の微妙にフォーカスがあっていない映像にのみ効果があります、フォーカスを改善します。通常はOFFにしてください。
Grain | 意味 |
---|---|
Apply grain | 粒子を加える |
Parameters | 意味 |
---|---|
Enable parameters | さらに詳細に設定する |
Video TypeがInterracedのときの設定
AI model | 用途 |
---|---|
Dione DV | デジタル映像の非インターレース化 |
Dione TV | アナログ映像の非インターレース化 |
Dione TV Dehalo | アナログ映像の非インターレース化、光のにじみを軽減 |
Iris LQ | 元動画が低い品質の人物動画 |
Iris MQ | 元動画が中程度の品質の人物動画 |
Proteus | 手動設定の標準モデル、詳細を手動で調整 |
Field Order | 意味 |
---|---|
Auto-Detect | 自動検出 |
Top Field First | 一番上のフィールドを最初に表示(奇数) |
Bottom Field First | 一番のフィールドを最初に表示(奇数) |
Focus Fix | 意味 |
---|---|
OFF | Focus Fixを行わない |
Normal | 通常のFocus Fix |
Strong | 強力にFocus Fixを行う |
Grain | 意味 |
---|---|
Apply grain | 粒子を加える |
Video TypeがInterraced Prog.のときの設定
AI model | 用途 |
---|---|
Dione Robust | 480i、576i、720i、1080iでの使用に最適 |
Dione Robust Dehalo | ハローとフリンジの除去に特化したDione Robust |
Iris LQ | 元動画が低い品質の人物動画 |
Iris MQ | 元動画が中程度の品質の人物動画 |
Proteus | 手動設定の標準モデル、詳細を手動で調整 |
Add noise | ノイズの量 | 意味 |
---|---|---|
設定値 | 0~10 | リサイズした動画に指定した量のノイズを追加 |
Focus Fix | 意味 |
---|---|
OFF | Focus Fixを行わない |
Normal | 通常のFocus Fix |
Strong | 強力にFocus Fixを行う |
Grain | 意味 |
---|---|
Apply grain | 粒子を加える |
Frame Interpolationの設定
Frame rate
フレームレートを指定します。
fps(フレームレート)は「一秒間に何コマ表示するか」の数値です。多くの場合、以下がよく使われます。
https://canon.jp/business/trend/what-is-framerate
- 24fps…映画
- 29.97fps…日本のテレビやDVD
- 30fps…日本のテレビやDVD
- 60fps…日本の4K・8KテレビやDVD
Slow motion
フレーム補間の手法と程度を調整します。
Slow Motion | 倍数 | 意味 |
---|---|---|
設定値 | 2X~16X | 2倍~16倍スローモーション化する倍率を設定 |
AI Model | 用途 |
---|---|
Apollo | 隣接4フレームを考慮する新しいスローモーションモデル(最大8倍) |
Apollo Fast | Apolloのスピード重視版 |
Chronos | フレームレート変換用モデル |
Chronos Fast | Chronosのスピード重視版 |
Aion | 高解像度動画に対してより正確な16倍のモーション補正 |
- ぴったり2倍・4倍・8倍のフレーム数が必要な場合は「Apollo」を使用してください。
(たとえば、200%スローモーションで 30→60fps に変換するには、ちょうど2×2=4倍のフレーム数が必要なのでApolloが最適) - 計算速度を重視する場合で、ぴったり2倍または 4倍のフレーム数が必要な場合は、「Apollo Fast」を使用してください。
- 最高の品質が必要な場合、または 8倍のフレーム数が必要な場合は、「Apollo」を使用してください。
- 24→60 fps からの変換など、他のフレーム倍数には「Chronos」・「Chronos (Fast) 」を使用します。
Duplicate Frames | 意味 |
---|---|
Replace | 重複しているフレームがあった場合に補間フレームに置き換え |
Sensitivity | 感度の数値 | 意味 |
---|---|---|
設定値 | 1~100 | 重複フレームを削除する感度を上げる |
Stabilizationの設定
Method | 意味 |
---|---|
Full-Frame | 手ぶれ補正時に元素材のピクセル数を維持して、周囲が足りないところはピクセルを補完(処理時間が長い) |
Auto-Crop | 手ぶれ補正時に周囲が足りないところがあれば、画角を狭める(処理時間が短い) |
Strength | 強さの数値 | 意味 |
---|---|---|
設定値 | 0~100 | 手ぶれ補正の強度 |
Option | 意味 |
---|---|
Rolling Shutter | ローリングシャッター歪みを軽減する |
Jittery Motions | 視差ゆがみやタイリングモーションを補正する(処理時間が大幅に増加する可能性がある) |
Motion Deblurの設定
AI model | 用途 |
---|---|
Themis | モーションブラーを抑制してシャープネスとディテールを向上させる |
モーションブラー(動きによるぼけ)を抑制します。選択項目は「Themis」のみです。
Grain の設定
Grainの設定はEnhancementに移動されました。
おすすめ設定
Topaz Video AI 5を使うときの、目的別おすすめ設定をまとめました。
AIモデルの選択次第で大きく結果が変わることがあります。すべての場面でこれでいいというわけではないですが、めやすとして参考にしてください。
手ぶれを抑えたい | Stabilization → Auto-Crop → Strengh50 |
ノイズを抑えたい | Enhancement → Nyx |
動画を拡大したい | Enhancement → Gaia |
人物の動画の顔を高画質化したい | Enhancement → Iris |
スローモーション動画を作りたい(1~8倍) | Frame interporation → Apollo |
スローモーション動画を作りたい(16倍) | Frame interporation → Aion |
スローモーションではなくフレームレートを変えたい | Frame interporation → Chronos |
Topaz Video AIの高速化
Topaz Video AIは動画の秒数によっては、レンダリング処理時間がかなりかかります。
次の二点が処理時間の高速化につながります。
FastモデルがあるものはFastモデルを使用する
「Apollo・Chronos」モデルの代わりに「Apollo Fast・Chronos Fast」モデルを使用すると、処理時間を大幅に短縮することができます。
精度を追求したい時には「Fast」以外のモデルをおすすめしますが、細部にこだわらずにスピード重視で大量の動画を処理したい場合などは「Fast」モデルを使用するのがおすすめです。
GPU(グラフィックカード)によるレンダリングスピードの違い
Topaz Video AIのレンダリングスピードはGPU(グラフィックカード)の性能に大きく依存しています。
レンダリングスピードを高速化するにはGPUの入れ替えが最も有効です。
下の表はGPUの違いによるTopaz Video AI v4.1の動作速度です。数値が大きいほど高速です。
Artemis | Iris | Proteus | Gaia | Nyx | |
RTX4090 | 33.12 | 30.82 | 27.56 | 14.64 | 12.94 |
RTX4080 | 27.26 | 27.20 | 26.77 | 10.09 | 11.97 |
RTX4060 | 10.33 | 10.68 | 10.07 | 3.44 | 4.10 |
RTX3090 | 25.87 | 23.15 | 25.09 | 8.66 | 10.48 |
RTX3080 | 20.29 | 19.77 | 19.88 | 6.77 | 8.3 |
Apple M3 Max | 12.14 | 8.50 | 11.92 | 3.62 | 5.16 |
Apple M2 Ultra | 18.44 | 14.29 | 18.70 | 6.22 | 5.76 |
Apple M2 Max | 11.6 | 12.58 | 12.41 | 3.43 | 4.20 |
Nvidia製のグラフィックカードを搭載できないMac(Apple Mシリーズ)は、どうしても計算速度が遅くなりがちです。
Topaz Video AI 5のレビュー
Topaz Video AI 5はインターフェイスの面では、比較ビューに加えてワイプ表示などいろいろな表示方法が選べるようになったため、利便性がさらに向上しています。
画面のデザインも洗練され、画面の配色や操作感がより整理されました。

また、ノイズ除去モデルであるNyxモデルがv3にアップデートし、より強力なデノイズができるようになりました。かなりの精度でノイズを除去してくれます。

細部のディテールを維持しつつ強いデノイズ効果を期待できるため、ノイズが乗りやすい暗所で撮った映像にも高い効果が期待できます。
v5.2アップデートでRheaモデルも追加になりました。これにより人物が映った動画のHD→4Kのアップスケールがかなり向上しています。

近年Topaz Video AIは数々のビッグテックと呼ばれる企業にも導入されており、信頼感も増してきました。
すでに映像高画質化アプリケーションの業界標準となり、動画・CGの制作現場では必須になっている感があります。

ほかにも動画を高精細化するアプリケーションはいくつかあるのですが、動画制作者にとってTopaz Video AIほどプロユースに耐える機能は持っていないのが現状です。
また、Topaz Video AIは毎週のようにアップデートが重ねられており、更新頻度がかなり高いです。日々最新のAI技術が搭載されているところが最大の魅力になっています。
Topaz Video AI 5の無料体験版【製品版と無料版の違い】
Topaz Video AI 5には無料の体験版が用意されており、公式サイトからダウンロードして使用することができます。
体験版は使用期限がなく動画を書き出すことも自由にできるので、購入前にはPCでの動作確認をおすすめします。書き出した動画には、下の画像のように動画に「TopazLabs」の透かしが入ります。

自分の持っている動画がどの程度きれいになるのか、どのくらいのスピードでレンダリングできるのかを試すには、無料の体験版が有効です。

体験版をダウンロードするにはTopaz製品のダウンロードページに移動してVideo AIのDownload Nowから ・ をクリックします。
Topaz Video AI 5の購入方法
Topaz Video AI 5はTopaz 公式サイトで購入することができます。Amazonや楽天などでは販売されていません。
Topazの公式サイトは英語表記です。
購入に戸惑われる場合は下記を参考にしてください。支払い方法はクレジットカードか Paypal(PayPayではありません)です。入力はアルファベットを使用してください。

日本で発行されたVISAやMastercardなどのクレジットカードでも問題なく購入できます。
日本の輸入代理店などで購入するより、直接公式サイトで購入する方が早くて安価です。
Topaz Video AIは購入後30日間は、いかなる理由であっても返金保証が受けられるので安心して購入することができます。
Topaz Video AI 5のセール・クーポン情報
以前は Topazのクーポンコードがあったのですが、Topazがクーポンコードのシステム自体をやめてしまいました。
過去にあったクーポンコードはすべて利用できなくなっています。
現在Topaz公式ショップではTopaz Gigapixelの$15オフセールが開催中です!
Gigapixel購入通常価格$99が→セール価格$84
Gigapixelアップグレード価格$79が→セール価格$64

Topaz製品は公式ショップページ公式サイトでの購入が最もお得です。
Topaz公式サイトでは不定期にセールが開催されています。
セールの詳細はTopaz公式ショップページで確認できます。
Topaz Video AI 5が対応するファイル形式
Topaz Video AIで扱える動画形式は以下の形式です。標準的な動画形式には対応していると考えてよいでしょう。
読み込みファイル形式 | .avi .dv .flv .m1v .mkv .mov .mp4 .mpg / .mpeg .mxf .ts .vob .webm .wmv .jpg / .jpeg .png .tif / .tiff |
書き出しコーデック(圧縮方式)とファイル形式 | PreRes 422(.mov) H264(.mp4) H265(.mp4) VP9 TIFF Lossless 8bit/16bit PNG 8bit/16bit |
Topaz Video AI 5についてのよくある質問
旧Video Enhance AI や Topaz Video AI v4 からのアップグレードは可能?
旧版である Topaz Video Enhance AI や Topaz Video AI v4 をお持ちの方は、購入後1年以内の場合無料のアップグレードが受けられます。
購入1年後の最新バージョンは、追加出費なして永続的に使用できます。
購入後1年以上たっている場合でも、アップグレード価格で最新バージョンにアップデートできます。
Topazのユーザーページから購入価格の確認と購入手続きが行えます。
Windows用とMac用の併用はできるのか?
インストール台数2台までの制限の中で、Windows用とMac用をどちらでも使うことができます。
一度の購入で、Windows1台とMac1台での使用も可能です。
ただし同時使用は1台までとされています。
Photo AIやGigapixel AIとの違い – 静止画にも使えるのか?-
Topaz Video AIはTIFF形式やPNG形式などの連番画像の動画には対応しています。
しかし、一枚の静止画で試してみたところ、アプリケーションが反応せず使えませんでした。
静止画を拡大する用途ですと、同じTopaz LabsのTopaz Photo AIを使った方が品質面でもよさそうです。
特に効果が出やすい動画は?アニメ動画、AI動画に対して効く?
私が試した範囲では、以下の動画がTopaz Video AI 5の効果が最も出やすいです。
Runway Gen-3や、KLING、MINIMAX Hailuo、Luma Dream Machineなど、AIで生成した動画の高精細化にも最適です。
また、効果が薄いと感じられる映像でも、単純に従来方式のバイキュービック法などで拡大するよりは、かなりきれいに仕上がります。
他の動画高画質化アプリケーションと比較したときのメリットデメリット
Topaz Video AIのほかにもHitPawなど類似の動画高画質化アプリケーションがリリースされています。Topaz Video AIは他の製品と比べてどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか。
筆者が他のアプリケーションも試したうえでまとめてみました。
Topaz Video AIのメリット
- 他の動画高画質化アプリケーションよりも高性能
- アップスケール・デノイズ・手ぶれ軽減など、機能が豊富で設定も詳細にできる
- アップデートが頻繁で、最新の技術がすぐに導入される
Topaz Video AIのデメリット
- 他の動画高画質化アプリケーションと比べて価格が高額
- 機能が多いため、操作がやや複雑
- 日本語版がない
Topaz Video AIの特徴は高品質な仕上がりと、機能の豊富さかと思います。少しでも良い仕上がりを求めるならTopaz一択かなと思います。
Topaz Video AI 5のまとめ
Topaz Video AI 5は他の動画高画質化アプリケーションに比べて信頼性も高く、設定も詳細にできます。
筆者も仕事でよく使っており、筆者の周囲の動画プロダクションでもほとんど導入されています。すべての動画制作者におすすめできるアプリケーションと言ってもよいかと思います。
Topaz製品はTopaz labs公式サイトから購入することができます。
公式サイト以外は代理店を通すため割高になってしまうため、公式サイトからの購入がおすすめです。
Topaz Video AI 6がすでにリリースされています。くわしくはTopaz Video AI 6の記事をご覧ください。
画像アプリケーションについての情報はこちらのページにまとめています。
ぜひご覧ください。

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