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Topaz Video AI 6を徹底解説!【使い方とレビュー】

Topaz Video AI 6を徹底解説!【使い方とレビュー】 画像アプリケーション
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Topaz Video AI 6とは?

Topaz Video AIは、AI技術を活用して映像を高画質化するアプリケーションです。

Topaz Labsは2024年12月18日、TopazVideo AI 6をリリースしました。

バージョン2まではTopaz Video Enhance AIという名前でした。バージョン3以降はTopaz Video AIと改名されています。

Topaz Video AI 6のSDR→HDR変換
Topaz Video AI 6のSDR→HDR変換

最新バージョンであるTopaz Video AI 6は、新しくRhea XLモデルSDR→HDR変換タブ表示などを備え、ユーザーの映像編集体験をさらに向上させています。

今回は、Topaz Video AI 6の主な特徴や使い方、また使用感について詳しく紹介します。

Topaz Labsの主要製品

Topaz Labsの主要製品は次の3つです。すべてMac / Windows向けアプリケーションです。

Topaz Video AI」…AIを使って動画を拡大・高画質化するアプリケーション
Topaz Photo AI」…AIを使って静止画を拡大・高画質化するアプリケーション
Topaz Gigapixel AI」…AIを使って静止画を拡大するアプリケーション

Topaz セール情報

Topaz公式ショップページでは不定期でセールを開催中です!
セール中はTopaz製品がお得に購入できるチャンスです。

Topaz Video AI 6の主な特徴

  • AIによる映像アップスケーリング
    • 低解像度の映像を高解像度に変換する、強力なアップスケール機能を提供します。
      • YouTubeやV-logの映像編集
      • 生成AIで作った動画の高解像度化OpenAI SoraやRunway Gen-3、KLING …)
  • 映像のノイズ除去とデインターレース処理
    • 精度の高いノイズ除去やデインターレース処理を行います。
      • 古い映像のリマスター
  • AIによるフレーム補間と手ぶれ補正
    • AIによるフレーム補間により映像のフレームレートを変更することができます。例えば、24fpsの映像を60fpsに変換することで、よりスムーズで流れるような映像表現を実現します。
      • スローモーション動画の作成
      • 手ぶれ動画の補正
  • 使いやすいインターフェース
    • シンプルな操作でありながら、プロフェッショナルな仕上がりを実現できるため、ユーザーの映像編集のスキルに関わらず利用することができます。

バージョン6の新機能

最新のバージョン6では、以下の機能が追加・改善されています。

  • GPUで強化されたプレビュー速度
    • アップグレードしたプレーヤーにより再生パフォーマンスが大幅アップ
  • Rhea XLモデル
    • Rheaモデルのパワーアップにより、さらに鮮明な4K動画の制作
  • HyperionモデルによるSDR→HDR変換
    • 映像のハイライト・シャドウのディテールを回復
  • タブ表示
    • タブドラッグ操作により、異なるモデルの比較プレビューがより快適に
Topaz Video AI 6のRhea XLモデル
Rhea XLモデル

Topaz Video AI 6の価格は299ドル

Topaz Video AIの価格は$299(約45,000円 2025/1現在)です。

  • 購入後1年間の無償アップデートが保証されています。
    • 1年間は最新のバージョンにアップグレードすることができます。
    • 購入したライセンスは購入後一年を過ぎても永続的に使い続けることができますが、最新版へのアップグレードはできなくなります。

また、1年間の無償アップデートライセンスが切れている旧バージョンのユーザーにも特別価格が用意されています。

Topaz Video AIには、無料体験版もあるので、動作スピードなどを実際に手元の動画で一度試してみることをおすすめします。

ライセンスの1年間のアップグレード価格と自動更新

Topaz製品は2024年10月よりアップグレード価格が改訂されました。自動更新(Auto-Renewal)に設定すると割引価格(以前の価格)でアップグレードが受けられるようになります。

通常の1年更新自動更新
Video AI$179$149
Photo AI$119$84
Gigapixel AI$79$64

Topaz Video AI 6の必要スペック

Topaz Video AIを使うためのPCの推奨スペックは以下のとおりです。Windows 7・8はサポートされていませんMacはIntel / Apple M1~M4をサポートしています。

WindowsMac(Intel)Mac Silicon
OSとCPUWindows10・11
AVX2処理が可能なIntel / AMD
製CPU
Catalina 10.15以降
AVX2処理が可能なCPU
Big Sur 11以降
(最新のOSを推奨)
Apple Mシリーズ

(Pro, Max, or Ultra推奨)
メモリ容量16GB(32GB以上を推奨)16GB(32GB以上を推奨)16GB(32GB以上を推奨)
グラフィックカードNVIDIA:GTX900以上VRAM6GB
(NVIDIA RTX 3000以上、8GB以上を推奨)
AMD:Radeon500以上VRAM6GB(8GB以上を推奨)
Intel:ARC A750以上
2015年以降の専用GPU
VRAM4GB(8GB以上を推奨)
Apple Mシリーズ
Topaz公式サイトより

Topaz Video AI 6の日本語版はない?

Topaz Video AI 6には現在、日本語版は提供されておらず、英語版のみがリリースされています。また、日本語に対応するパッチも公開されていないため、表示言語を日本語に変更することはできません

この後のセクションでは、Topaz Video AI 6の設定について日本語で詳しく説明していますので、参考にしてください。

Topaz Video AI 6の使い方

それではTopaz Video AI 6の使い方を説明します。使い方の手順は次のとおりです。

Topaz Video AI 6の使い方

それでは手順の一つ一つについて詳しく説明します。

動画ファイルの読み込み

Video AI 6起動直後は下のような画面です。

New features」はバージョン6の新機能です。必要があれば読んでください。初心者の方は特に読まなくても大丈夫です。ウィンドウ右上の「×」をクリックして閉じます。

初回起動時はアカウント認証が必要です。画面右上の「Trial mode」をクリックしてアカウント認証を行います。

Topaz Video AI 5の製品を認証、製品を購入、体験版を使用

Activate」をクリックして、ブラウザでログインします。

ログインするとオンラインでアカウントが認証されます。

そのあとTopaz Video AIに戻ると、ファイル選択画面になります。画面のどこかをクリックして動画ファイルを選択するか、動画ファイルを直接ウィンドウに直接ドラッグ&ドロップします。

Topas Video AI 6の起動時の画面

動画素材が読み込まれました。「How do you want to edit?」というウィンドウが表示されています。

Topaz Video AI 6の動画読み込み後の画面

手動で設定を行う場合は、左の「Start editing」ボタンをクリック、プリセットで設定する場合は「Start from presets」から適したものを選択します。

ここでは、Presets項目の切り替えができるように「Start editing」ボタンから始めます。

Presetsの項目についても、のちほど解説します。

Topaz Video AI 6の動画編集画面

操作画面は主に3つのパネルに分かれています。

Topaz Video AI 6の動画編集画面の区分け
  1. プレビュー
    • 動画の設定結果を確かめることができます。
  2. タイムライン
    • プレビューや最終レンダリングが、いまムービー全体のどの部分かを表示します。
  3. 設定
    • 動画をどのような設定で高画質化するか、詳細を調整します。

「Presets」でやりたいことをえらぶ

設定を行う前に「サイドbyサイドビュー」に切り替えます。「サイドbyサイドビュー」は「作業前・作業後の動画」を比較表示できるようになっています。

Topaz Video AI 6でサイドbyサイドビューに切り替え

設定を変更して「Render」する前は2つとも作業前の動画が表示されています。

Topaz Video AI 6でプリセットをクリック

右のタブをクリックして「Presets」から効果を選択します。

「Presets」から選択できるのはおすすめの設定です。

ここで高精細化・スローモーションなど、どのような作業をするのかを選ぶと設定が楽になります。

Topaz Video AI 6でプリセットを選択

Presetsの各項目には以下の設定が入っています。

すべての項目が表示されていない場合は、マウスホイールでスクロールするか、カーソルを右にもっていくとスライダーが表示されるので、下の項目を表示することができます。

4x slow motion4倍の長さのスローモーション動画を作成
8x super slow motion8倍の長さのスローモーション動画を作成
Auto crop stabilization手ぶれ補正をしつつ自動で画角を調整
Convert to 60 fpsフレームレート60fpsの動画に変換
Deinterlace footage and upscale to FHDインターレースを解除し、フルHDサイズ(1920×1080pix)まで拡大
Deinterlace footage and upscale to HDインターレースを解除し、HDサイズ(1280×720pix)まで拡大
Remove Noiseノイズを除去
Upscale to 4K動画を4Kサイズまで拡大
Upscale to 4K and convert to 60fps動画を4Kサイズまで拡大しつつ60FPSの動画に変換
Upscale to FHDフルHDサイズ(1920×1080pixの動画に拡大
Upscale to HDHDサイズ(1280×720pixの動画に拡大
Presetsの選択項目

Presetsの項目を選ぶと新しくタブが生成されます。

Presetsを選んだだけではプレビューには効果が反映されないので注意してください。設定した効果を確かめたいときは、あとで説明する「Render 〇s」ボタンをクリックしてプレビューする必要があります。

「Codec settings」で書き出す形式を選ぶ

プレビューを開始する前に「Codec settings」で動画の書き出し形式を選択します。

Topaz Video AI 6でコーデックセッティングをクリック
Output TypeVideo(単一のムービーファイル)かImage Sequence(連番画像ファイル)を選択
Codec動画の圧縮形式、多くの場合、ProRes(高品質)H264(高汎用性)H265(高圧縮率・高品質)から選択
ProfileCodecに応じたプロファイル設定を選択(デフォルト設定でも問題ない)
BitrateビットレートのDynamic(可変)・Constant(一定)
Quality Level映像の品質、Highにすると高品質だがファイルサイズが大きくなる
Audio ModeCopy(元の音声を維持)Convert(音声形式を変換)
Container最終的なファイル形式の選択(mov・mkv・mp4など)
CFRフレームレートを強制的に一定にする
Apply LUTLUTを適用(カラーLUTを適用、わからない場合は使わなくても問題ない)

特にファイル形式にこだわりがない場合は、初期設定のH264・mp4形式が汎用性も高く一般的な出力方法です。H265 は汎用性は下がりますが、さらに圧縮率が高く高画質な形式です。
後工程で再編集が加わることが想定される場合は、より劣化の少ないProRes 422HQがよく使われます。

「Render ○s」で仮レンダリング

設定が終わったらAIモデルを適用した動画をプレビューで確認します。

Topaz Video AI 6のプレビューの開始

Render ◯s」ボタンをクリックすると、プレビューレンダリングが開始されます。

「Render ◯s」の右のプルダウンメニューからプレビューの秒数を変更することができます。
「1s」は1秒です。多くすると待ち時間が長くなります。

プレビューレンダリングが終わるまでは、「Processing」と表示されます。

Topaz Video AI 6のProcessing表示

タイムラインにもプレビューの計算状況が表示されます。

完了すると選んだAIモデルの適用結果が上部のビューに表示されます。

効果を確かめる

Topaz Video AI 6のプレビュー再生コントロール

画面内のパネルでプレビューの再生コントロールができます。

中央にある再生ボタンでプレビューを再生して効果を確かめます。

「Export as…」で書き出す

Export as…」をクリックし、保存先を指定すると本番レンダリングが始まります。

Topaz Video AI 6のムービー書き出し

レンダリング中は「Export queue」にレンダリング状況が表示されます。

Topaz Video AI 6のExport queueボタン

Export queueには、レンダリング推定時間と進行状況が表示されています。

Topaz Video AI 6のExport queue

レンダリングが終わると指定したフォルダにムービーファイルが書き出されます。

以上がTopaz Video AI 6のおおまかな使い方です。

次の項でさらに詳しい設定をするための設定項目を解説します。

Topaz Video AI 6の設定の詳細

Video AIの各効果は「Presets」で項目を選ぶことでひととおり設定されますが、各AIモデルの設定を変更することでさらに細かく仕上がりを調整できます

設定を調整することで、Topaz Video AI 6の能力を最大限使うことができます。設定の詳細を解説します。

Enhancement動画の拡大・高精細化・ノイズ除去する
Frame Interpolationフレーム補間、スローモーション化などFPS(コマ/秒)を変える
SDR to HDRハイライト・シャドウの階調が少ない映像を回復する
Stabilization画角を狭めることによる手ぶれ補正
Motion Deblurパン・回転・ズームによるモーションブラーを抑える
Grainノイズを追加

各項目の左の三角をクリックして、詳細を設定します。

Enhancementの設定

元動画のタイプと高画質化モデルを設定します。

Output resolution

動画の書き出し解像度を設定します。

Original元動画のままサイズ変更をしない
2x Upscale2倍にアップスケール
4x Upscale4倍にアップスケール
640×480 (SD NTSC)NTSC画質
768×576 (SD PAL)PAL画質
1280×720 (HD)HD画質
1920×1080 (FHD)フルHD画質
3840×2160 (4K)4K解像度
7680×4320 (8K)8K解像度
Custom resolution任意のピクセル数を指定

動画の解像度をピクセル数で指定します。

Crop setting

縦横比が元動画と同じでない場合は、「Crop setting」で上下左右の空きの処理方法を指定します。

処理意味
Letterbox/Pillarbox足りない部分を黒で埋める(上下や左右に黒い帯ができます)
Crop to fill上下や左右を少し切って縦横比を合わせる

Video Type

元の動画タイプ形式
Progressiveプログレッシブ(近年~現在の動画データ形式)
Interlacedインターレース(ほとんどのVHS、DVD、DVテープの形式)
Interlaced prog.プログレッシブ撮影後インターレース化された動画

Video TypeがProgressiveのときの設定

AI Model用途
Proteus手動設定での標準モデル、詳細を手動で調整
Iris低解像度の人物の顔を高精細化
Nyxノイズを高精細に抑制(他の機能はOFFにして単独で使用することを推奨)
RheaProteus と Iris の組み合わせによる新モデル、4K解像度へのアップスケール
Artemis自動設定での標準モデル、ノイズ除去・シャープ化
Gaia元々大きい(HD相当)のサイズの動画をさらに強力に拡大
Theia元動画に忠実に高精細化・ノイズ除去
Add Noiseノイズの量意味
設定値0~10リサイズした動画に指定した量のノイズを追加
Recover Detail強さ意味
設定値0~100細部の復元度合いを調整
Focus Fix意味
OffFocus Fixを行わない
Normal通常のFocus Fix
Strong強力にFocus Fixを行う

Focus FixはHDやUHD解像度の微妙にフォーカスがあっていない映像にのみ効果があります、フォーカスを改善します。通常はOFFにしてください。

Grain意味
Apply grain粒子を加える
Parameters意味
Enable parametersさらに詳細に設定する

Video TypeがInterracedのときの設定

AI model用途
Dione DVデジタル映像の非インターレース化
Dione TVアナログ映像の非インターレース化
Dione TV Dehaloアナログ映像の非インターレース化、光のにじみを軽減
Iris LQ元動画が低い品質の人物動画
Iris MQ元動画が中程度の品質の人物動画
Proteus手動設定の標準モデル、詳細を手動で調整
Add Noiseノイズの量意味
設定値0~10リサイズした動画に指定した量のノイズを追加
Field Order意味
Auto-Detect自動検出
Top Field First一番上のフィールドを最初に表示(奇数)
Bottom Field First一番のフィールドを最初に表示(奇数)
Focus Fix意味
OffFocus Fixを行わない
Normal通常のFocus Fix
Strong強力にFocus Fixを行う
Grain意味
Apply grain粒子を加える

Video TypeがInterraced Prog.のときの設定

AI model用途
Dione Robust480i、576i、720i、1080iでの使用に最適
Dione Robust Dehaloハローとフリンジの除去に特化したDione Robust
Iris LQ元動画が低い品質の人物動画
Iris MQ元動画が中程度の品質の人物動画
Proteus手動設定の標準モデル、詳細を手動で調整
Add noiseノイズの量意味
設定値0~10リサイズした動画に指定した量のノイズを追加
Focus Fix意味
OffFocus Fixを行わない
Normal通常のFocus Fix
Strong強力にFocus Fixを行う
Grain意味
Apply grain粒子を加える

Frame Interpolationの設定

Frame rate

フレームレートを指定します。

fps(フレームレート)は「一秒間に何コマ表示するか」の数値です。多くの場合以下がよく使われます。

  • 24fps…映画
  • 29.97fps…日本のテレビやDVD
  • 30fps…日本のテレビやDVD
  • 60fps…日本の4K・8KテレビやDVD
https://canon.jp/business/trend/what-is-framerate

Slow motion

フレーム補間の手法と程度を調整します。

Slow Motion倍数意味
設定値2X~16X2倍~16倍スローモーション化する倍率を設定
AI Model用途
Apollo隣接4フレームを考慮する新しいスローモーションモデル(最大8倍)
Apollo FastApolloのスピード重視版
Chronosフレームレート変換用モデル
Chronos FastChronosのスピード重視版
Aion高解像度動画に対してより正確な16倍のモーション補正
  • ぴったり2倍4倍8倍のフレーム数が必要な場合は「Apollo」を使用してください。
    (たとえば、200%スローモーションで 30→60fps に変換するには、ちょうど2×2=4倍のフレーム数が必要なのでApolloが最適)
  • 計算速度を重視する場合で、ぴったり2倍または 4倍のフレーム数が必要な場合は、「Apollo Fast」を使用してください。
  • 最高の品質が必要な場合、または 8倍のフレーム数が必要な場合は、「Apollo」を使用してください。
  • 24→60 fps からの変換など、他のフレーム倍数には「Chronos」・Chronos (Fast) 」を使用します。
Duplicate Frames意味
Replace重複しているフレームがあった場合に補間フレームに置き換え
Sensitivity感度の数値意味
設定値1~100重複フレームを削除する感度を上げる

SDR to HDRの設定

映像のアーティファクトを抑えるには、Enhancementモデルと併用してください。

AI Model用途
Hyperion – HDR現状はHyperionモデルのみ選択可能
Adjust exposure調整の数値意味
設定値0.00~1.00露出(明るさ)調整
Boost saturation調整の数値意味
設定値0.00~1.00彩度(鮮やかさ)調整
Highlight thresh.しきい値意味
設定値0.45~0.85ハイライトのしきい値(範囲)

Stabilizationの設定

Method意味
Full-Frame手ぶれ補正時に元素材のピクセル数を維持して、周囲が足りないところはピクセルを補完(処理時間が長い)
Auto-Crop手ぶれ補正時に周囲が足りないところがあれば、画角を狭める(処理時間が短い)
Strength強さの数値意味
設定値0~100手ぶれ補正の強度
Option意味
Rolling Shutterローリングシャッター歪みを軽減する
Jittery Motions視差ゆがみやタイリングモーションを補正する(処理時間が大幅に増加する可能性がある)

Motion Deblurの設定

AI model用途
Themisモーションブラーを抑制してシャープネスとディテールを向上させる

モーションブラー(動きによるぼけ)を抑制します。選択項目は「Themis」のみです。

Topaz Video AI 6のおすすめ設定

Topaz Video AI 6を使うときの、目的別おすすめ設定をまとめました。

AIモデルの選択次第で大きく結果が変わることがあります。すべての場面でこれでいいというわけではないですが、めやすとして参考にしてください。

手ぶれを抑えたいStabilization → Auto-Crop → Strengh50
ノイズを抑えたいEnhancement → Nyx
動画を拡大したいEnhancement → Gaia
人物の動画の顔を高画質化したいEnhancement → Iris
人物の動画を4Kサイズに高画質化したいEnhancement → Rhea
スローモーション動画を作りたい(1~8倍)Frame interporation → Apollo
スローモーション動画を作りたい(16倍)Frame interporation → Aion
動画のフレームレートを変えたいFrame interporation → Chronos
動画の階調をもっと美しく出したいSDR to HDR → Hyperion

Topaz Video AIの高速化

Topaz Video AIは動画の秒数によっては、レンダリング処理時間がかなりかかります。

次の二点が処理時間の高速化につながります。

FastモデルがあるものはFastモデルを使用する

「Apollo・Chronos」モデルの代わりに「Apollo Fast・Chronos Fast」モデルを使用すると、処理時間を大幅に短縮することができます。

精度を追求したい時には「Fast」以外のモデルをおすすめしますが、細部にこだわらずにスピード重視で大量の動画を処理したい場合などは「Fast」モデルを使用するのがおすすめです。

GPU(グラフィックカード)によるレンダリングスピードの違い

Topaz Video AIのレンダリングスピードはGPU(グラフィックカード)の性能に大きく依存しています。

レンダリングスピードを高速化するにはGPUの入れ替えが最も有効です。

下の表はGPUの違いによるTopaz Video AIの動作速度です。数値が大きいほど高速です。

ArtemisIrisProteusGaiaNyx
RTX409033.1230.8227.5614.6412.94
RTX408027.2627.2026.7710.0911.97
RTX406010.3310.6810.073.444.10
RTX309025.8723.1525.098.6610.48
RTX308020.2919.7719.886.778.3
Apple M3 Max12.148.5011.923.625.16
Apple M2 Ultra18.4414.2918.706.225.76
Apple M2 Max11.612.5812.413.434.20
単位はfps(1秒で何フレームの処理ができるか)数が大きいほど高速

Nvidia製のグラフィックカードを搭載できないMac(Apple Mシリーズ)は、どうしても計算速度が遅くなりがちです。

Topaz Video AI 6のレビュー

Topaz Video AI 6はプレビューの強化、タブ機能などインターフェイス面でも安定感が増し、使い勝手が向上していると感じました。

また機能面でもHyperionモデルやRhea XLモデルなど、さらに映像を高品質にするための機能が追加されています。

近年Topaz Video AIは数々のビッグテックと呼ばれる企業にも導入されており、信頼感も増してきました。すでに映像高画質化アプリケーションの業界標準となり、動画・CGの制作現場では必須になっている感があります。

Topaz Video AIの導入企業

ほかにも動画を高精細化するアプリケーションはいくつかあるのですが、動画制作者にとってTopaz Video AIほどプロユースに耐える機能は持っていないのが現状です。

また、Topaz Video AIは毎週のようにアップデートが重ねられており、更新頻度がかなり高いです。日々最新のAI技術が搭載されているところが最大の魅力になっています。

Topaz Video AI 6の購入

Topaz Video AI 6の無料体験版

Topaz Video AI 6には無料の体験版が用意されており、公式サイトからダウンロードして使用することができます。

自分の持っている動画がどの程度きれいになるのか、どのくらいのスピードでレンダリングできるのかを試すには、無料の体験版が有効です。

Topaz Video AIの無料体験版のダウンロード

体験版をダウンロードするにはTopaz製品のダウンロードページに移動して、Video AIのDownload Nowから MacWin をクリックします。

【製品版と無料版の違い】

体験版は使用期限がなく動画を書き出すことも自由にできるので、購入前にはPCでの動作確認をおすすめします。書き出した動画には、下の画像のように動画に「TopazLabs」の透かしが入ります。

Topaz Video AIの無料体験版の透かし

Topaz製品の購入方法

Topaz Video AI 6はTopaz 公式サイトで購入することができます。Amazonや楽天などでは販売されていません。

Topazの公式サイトは英語表記です。購入に戸惑われる場合は下記を参考にしてください。

支払い方法はクレジットカードか Paypal(PayPayではありません)です。入力はアルファベットを使用してください。

Topaz Photo AIの購入方法
  1. 公式サイトから製品の
    Buy for $○○」をクリック
  2. 購入製品を確認
  3. 氏名・住所を入力
  4. 支払方法を入力(クレジットカード / PayPal どちらかを選択)
  5. Place order for $○○
    または
    Pay with PayPal」をクリック

日本で発行されたVISAMastercardなどのクレジットカードでも問題なく購入できます。

日本の輸入代理店などで購入するより、直接公式サイトで購入する方が早くておすすめです

Topaz製品は海外製ですが日本の映像業界でも幅広く使われており、筆者の周りでも何年も前から導入している会社・個人が多いです。クレジットカードやPaypalで安心して購入することができると思います。

また、Topaz Video AIは購入後30日間は、いかなる理由であっても返金保証が受けられるので安心して購入することができます。

Topaz Video AIのセール・クーポン情報

以前は Topazのクーポンコードがあったのですが、Topazがクーポンコードのシステム自体をやめてしまいました。

過去にあったクーポンコードはすべて利用できなくなっています。

Topaz セール情報

Topaz公式ショップページでは不定期でセールを開催中です!
セール中はTopaz製品がお得に購入できるチャンスです。

Topaz Video AI 6が対応するファイル形式

Topaz Video AIで扱える動画形式は以下の形式です。標準的な動画形式には対応していると考えてよいでしょう。

読み込みファイル形式 .avi
.dv
.flv
.m1v
.mkv
.mov
.mp4
.mpg / .mpeg
.mxf
.ts
.vob

.webm
.wmv
.jpg / .jpeg
.png
.tif / .tiff
書き出しコーデック(圧縮方式)とファイル形式PreRes 422(.mov)
H264(.mp4)
H265(.mp4)
VP9
TIFF Lossless 8bit/16bit
PNG 8bit/16bit

Topaz Video AI 6についてのよくある質問

旧Video Enhance AI や Topaz Video AI 5からのアップグレードは可能?

旧版である Topaz Video Enhance AI や Topaz Video AIの旧バージョンをお持ちの方は、購入後1年以内の場合無料のアップグレードが受けられます。

購入後1年以上たっている場合でも、アップグレード価格で最新バージョンにアップデートできる場合があります。

Topazのユーザーページから、購入価格の確認と購入手続きが行えます。

Windows用とMac用の併用はできるのか?

インストール台数2台までの制限の中で、Windows用とMac用をどちらでも使うことができます。

一度の購入で、Windows1台とMac1台での使用も可能です。

ただし同時使用は1台までとされています。

同じTopaz labsのPhoto AIやGigapixel AIとの違い – 静止画にも使えるのか?-

Topaz Video AIはTIFF形式やPNG形式などの連番画像の動画には対応しています。

しかし、一枚の静止画で試してみたところ、アプリケーションが反応せず使えませんでした。

静止画を拡大する用途ですと、同じTopaz LabsのTopaz Photo AIを使った方が品質面でもよさそうです。

特に効果が出やすい動画は?アニメ動画、AI動画に対して効く?

私が試した範囲では、以下の動画がTopaz Video AIの効果が最も出やすいです。

Topaz Video AI 5で拡大した時に効果が出やすい動画
  •  人物の顔が映っている動画
  •  アニメ動画などの線画が使われている動画
  •  建物が写っている動画
  •  3DCGでレンダリングされた動画
  •  AIアプリケーションで生成された動画

Runway Gen-3や、KLING、MINIMAX Hailuo、Luma Dream Machineなど、AIで生成した動画の高精細化にも最適です。

また、効果が薄いと感じられる映像でも、単純に従来方式のバイキュービック法などで拡大するよりは、かなりきれいに仕上がります。

他の動画高画質化アプリケーションと比較したときのメリットデメリット

Topaz Video AIのほかにも、HitPawなど類似の動画高画質化アプリケーションがリリースされています。Topaz Video AIは他の製品と比べてどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか。

筆者が他のアプリケーションも試したうえでまとめてみました。

Topaz Video AIのメリット

  • 他の動画高画質化アプリケーションよりも高性能
  • アップスケール・デノイズ・手ぶれ軽減など、機能が豊富で設定も詳細にできる
  • アップデートが頻繁で、最新の技術がすぐに導入される

Topaz Video AIのデメリット

  • 他の動画高画質化アプリケーションと比べて価格が高額
  • 機能が多いため、操作がやや複雑
  • 日本語版がない

Topaz Video AIの特徴は高品質な仕上がりと、機能の豊富さかと思います。少しでも良い仕上がりを求めるならTopaz一択かなと思います。

Topaz Video AIがよく落ちる

Topaz Video AIがよく落ちる場合、次の一般的に次のケースが考えられます。

  • メモリ不足→RAMを増設する
  • VRAM不足→GPUをVRAMの大きいものに変更する

基本的にはメモリ32GB以上、VRAMは8GB以上が推奨されています。

まとめ

Topaz Video AI 6は、AI技術を駆使して映像編集のクオリティを向上させるツールです。

国内の映像プロダクションでも、すでに大手・小規模問わず導入されており、スタンダードな映像ツールとして活躍しています。

直感的なインターフェイスとさらに強力になった機能により、Topaz Video AI 6は、プロフェッショナルからアマチュアまで、映像制作ユーザーにとって強力なパートナーとなります。

Topaz Video AI 6はTopaz公式サイトで販売中です。

画像アプリケーションについての情報はこちらのページにまとめています。
ぜひご覧ください。

画像アプリケーション
画像を取り扱うアプリケーションの情報をお知らせします。

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