Topaz Video AIのバージョン7がすでにリリースされています。
くわしくはTopaz Video AI最新バージョン徹底解説のページで。
Topaz Video AI 6とは?
Topaz Video AIは、AI技術を活用して映像を高画質化するアプリケーションです。
Topaz Labsは2024年12月18日、最新バージョンであるTopazVideo AI 6をリリースしました。バージョン6では、新しくRhea XLモデル、SDR→HDR変換、タブ表示などを備えています。
この記事では、Topaz Video AI 6の最新機能や使い方、また使用感について詳しく紹介します。
Topaz公式サイトでは不定期にセールが開催されています。
Topaz製品は公式ショップでの購入が最もお得です
セールの詳細はTopaz公式ページで確認できます。
Topaz Labsの主要製品は次の3つです。すべてWindows/Mac両対応のアプリケーションです。
「Topaz Video AI」…動画を拡大・高画質化するAIアプリケーション
「Topaz Photo AI」…静止画を拡大・高画質化するAIアプリケーション
「Topaz Gigapixel AI」…静止画を拡大するAIアプリケーション
Topaz Video AI 6の特徴
Topaz Video AIは頻繁にバージョンアップが行われています。主要機能は以下のとおりです。
- AIによる映像アップスケーリング
- 低解像度の映像を高解像度に変換する、強力なアップスケール機能を提供します。

- 低解像度の映像を高解像度に変換する、強力なアップスケール機能を提供します。
- 映像のノイズ除去とデインターレース処理
- 精度の高いノイズ除去やデインターレース処理を行います。

- 精度の高いノイズ除去やデインターレース処理を行います。
- AIによるフレーム補間と手ぶれ補正
- AIによるフレーム補間により映像のフレームレートを変更することができます。例えば、24fpsの映像を60fpsに変換することで、よりスムーズで流れるような映像表現を実現します。

- AIによるフレーム補間により映像のフレームレートを変更することができます。例えば、24fpsの映像を60fpsに変換することで、よりスムーズで流れるような映像表現を実現します。
バージョン6の新機能一覧
最新のバージョン6では、以下の機能が追加・改善されています。
- GPUで強化されたプレビュー速度
- アップグレードしたプレーヤーにより再生パフォーマンスが大幅に向上
- Rhea XLモデル
- Rheaモデルの強化により、さらに鮮明な4K動画の制作が可能
- HyperionモデルによるSDR→HDR変換
- 映像のハイライト・シャドウのディテールを強化し、より自然な映像表現を実現
- UIがタブ表示に
- タブドラッグ操作により、異なるモデルの比較プレビューがより快適に


Topaz Video AI 6の価格は299ドル
Topaz Video AIの通常価格は$299(約45,000円 2025/4現在)です。
- 購入後1年間の無償アップデートが保証されています。
- 1年間は最新のバージョンにアップグレードすることができます。
- 購入したライセンスは購入後一年を過ぎても永続的に使い続けることができますが、最新版へのアップグレードはできなくなります。
- 一つのライセンスでWindows版・Mac版両方のダウンロードと使用が可能です。インストールは2台まで、同時使用は1台です。
Topaz Video AIには、無料体験版もあるので、動作スピードなどを実際に手元の動画で一度試してみることをおすすめします。
ライセンスの1年間のアップグレード価格と自動更新
購入の次年度からは、アップグレード価格が用意されています。
常に最新版を使いたい場合は、1年ごとに有料の更新をするか、自動更新を設定することができます。
自動更新(Auto-Renewal)に設定すると割引価格でアップグレードが受けられるようになります。
| 通常の1年更新 | 自動更新(Auto-Renewal)をONにした更新 |
|---|---|
| $179(約27,000円) | $149(約22,000円) |
更新時はデフォルトで「Auto-Renewal」がONになっているため、注意してください。
Topaz Video AI 6の必要スペック
Topaz Video AIを使うためのPCの推奨スペックは以下のとおりです。Windows 7・8はサポートされていません。MacはIntel / Apple M1~M4をサポートしています。
| Windows | Mac(Intel) | Mac Silicon | |
|---|---|---|---|
| OSとCPU | Windows10・11 AVX2処理が可能なIntel / AMD製CPU | Catalina 10.15以降 AVX2処理が可能なCPU | Big Sur 11以降 (最新のOSを推奨) Apple Mシリーズ (Pro, Max, or Ultraを推奨) |
| メモリ容量 | 16GB(32GB以上を推奨) | 16GB(32GB以上を推奨) | 16GB(32GB以上を推奨) |
| グラフィックカード | NVIDIA:GTX900以上VRAM6GB (NVIDIA RTX 3000以上、8GB以上を推奨) AMD:Radeon500以上VRAM6GB(8GB以上を推奨) Intel:ARC A750以上 | 2015年以降の専用GPU VRAM4GB(8GB以上を推奨) | Apple Mシリーズ |
Topaz Video AI 6の使い方
それではTopaz Video AI 6の使い方を説明します。使い方の手順は次のとおりです。

それでは手順の一つ一つについて詳しく説明します。
動画ファイルの読み込み
Video AI 6起動直後は下のような画面です。

「New features」はバージョン6の新機能です。必要があれば読んでください。初心者の方は特に読まなくても大丈夫です。ウィンドウ右上の「×」をクリックして閉じます。
初回起動時はアカウント認証が必要です。画面右上の「Trial mode」をクリックしてアカウント認証を行います。

「Activate」をクリックして、ブラウザでログインします。
ログインするとオンラインでアカウントが認証されます。
そのあとTopaz Video AIに戻ると、ファイル選択画面になります。画面のどこかをクリックして動画ファイルを選択するか、動画ファイルを直接ウィンドウに直接ドラッグ&ドロップします。

動画素材が読み込まれました。「How do you want to edit?」というウィンドウが表示されています。

手動で設定を行う場合は、左の「Start editing」ボタンをクリック、プリセットで設定する場合は「Start from presets」から適したものを選択します。
ここでは、Presets項目の切り替えができるように「Start editing」ボタンから始めます。
Presetsの項目についても、のちほど解説します。

操作画面は主に3つのパネルに分かれています。

- プレビュー
- 動画の設定結果を確かめることができます。
- タイムライン
- プレビューや最終レンダリングが、いまムービー全体のどの部分かを表示します。
- 設定
- 動画をどのような設定で高画質化するか、詳細を調整します。
「Presets」でやりたいことをえらぶ
設定を行う前に「サイドbyサイドビュー」に切り替えます。「サイドbyサイドビュー」は「作業前・作業後の動画」を比較表示できるようになっています。

設定を変更して「Render」する前は2つとも作業前の動画が表示されています。

右のタブをクリックして「Presets」から効果を選択します。
「Presets」から選択できるのはおすすめの設定です。
ここで高精細化・スローモーションなど、どのような作業をするのかを選ぶと設定が楽になります。

Presetsの各項目には以下の設定が入っています。
すべての項目が表示されていない場合は、マウスホイールでスクロールするか、カーソルを右にもっていくとスライダーが表示されるので、下の項目を表示することができます。
| 4x slow motion | 4倍の長さのスローモーション動画を作成 |
| 8x super slow motion | 8倍の長さのスローモーション動画を作成 |
| Auto crop stabilization | 手ぶれ補正をしつつ自動で画角を調整 |
| Convert to 60 fps | フレームレート60fpsの動画に変換 |
| Deinterlace footage and upscale to FHD | インターレースを解除し、フルHDサイズ(1920×1080pix)まで拡大 |
| Deinterlace footage and upscale to HD | インターレースを解除し、HDサイズ(1280×720pix)まで拡大 |
| Remove Noise | ノイズを除去 |
| Upscale to 4K | 動画を4Kサイズまで拡大 |
| Upscale to 4K and convert to 60fps | 動画を4Kサイズまで拡大しつつ60FPSの動画に変換 |
| Upscale to FHD | フルHDサイズ(1920×1080pix)の動画に拡大 |
| Upscale to HD | HDサイズ(1280×720pix)の動画に拡大 |
Presetsの項目を選ぶと新しくタブが生成されます。
「Codec settings」で書き出す形式を選ぶ
プレビューを開始する前に「Codec settings」で動画の書き出し形式を選択します。

| Output Type | Video(単一のムービーファイル)かImage Sequence(連番画像ファイル)を選択 |
| Codec | 動画の圧縮形式、多くの場合、ProRes(高品質)H264(高汎用性)H265(高圧縮率・高品質)から選択 |
| Profile | Codecに応じたプロファイル設定を選択(デフォルト設定でも問題ない) |
| Bitrate | ビットレートのDynamic(可変)・Constant(一定) |
| Quality Level | 映像の品質、Highにすると高品質だがファイルサイズが大きくなる |
| Audio Mode | Copy(元の音声を維持)Convert(音声形式を変換) |
| Container | 最終的なファイル形式の選択(mov・mkv・mp4など) |
| CFR | フレームレートを強制的に一定にする |
| Apply LUT | LUTを適用(カラーLUTを適用、わからない場合は使わなくても問題ない) |
特にファイル形式にこだわりがない場合は、初期設定のH264・mp4形式が汎用性も高く一般的な出力方法です。H265 は汎用性は下がりますが、さらに圧縮率が高く高画質な形式です。
後工程で再編集が加わることが想定される場合は、より劣化の少ないProRes 422HQがよく使われます。
「Render ○s」で仮レンダリング
設定が終わったらAIモデルを適用した動画をプレビューで確認します。

「Render ◯s」ボタンをクリックすると、プレビューレンダリングが開始されます。
「Render ◯s」の右のプルダウンメニューからプレビューの秒数を変更することができます。
「1s」は1秒です。多くすると待ち時間が長くなります。
プレビューレンダリングが終わるまでは、「Processing」と表示されます。


タイムラインにもプレビューの計算状況が表示されます。
完了すると選んだAIモデルの適用結果が上部のビューに表示されます。
効果を確かめる

画面内のパネルでプレビューの再生コントロールができます。
中央にある再生ボタンでプレビューを再生して効果を確かめます。
「Export as…」で書き出す
「Export as…」をクリックし、保存先を指定すると本番レンダリングが始まります。

レンダリング中は「Export queue」にレンダリング状況が表示されます。

Export queueには、レンダリング推定時間と進行状況が表示されています。

レンダリングが終わると指定したフォルダにムービーファイルが書き出されます。
以上がTopaz Video AI 6のおおまかな使い方です。
次の項でさらに詳しい設定をするための設定項目を解説します。
Topaz Video AI 6の設定の詳細
Video AIの各効果は「Presets」で項目を選ぶことでひととおり設定されますが、各AIモデルの設定を変更することでさらに細かく仕上がりを調整できます。
設定を調整することで、Topaz Video AI 6の能力を最大限使うことができます。設定の詳細を解説します。
| Enhancement | 動画の拡大・高精細化・ノイズ除去する |
| Frame Interpolation | フレーム補間、スローモーション化などFPS(コマ/秒)を変える |
| SDR to HDR | ハイライト・シャドウの階調が少ない映像を回復する |
| Stabilization | 画角を狭めることによる手ぶれ補正 |
| Motion Deblur | パン・回転・ズームによるモーションブラーを抑える |
| Grain | ノイズを追加 |
各項目の左の三角をクリックして、詳細を設定します。
Enhancementの設定
元動画のタイプと高画質化モデルを設定します。
Output resolution
動画の書き出し解像度を設定します。
| Original | 元動画のままサイズ変更をしない |
| 2x Upscale | 2倍にアップスケール |
| 4x Upscale | 4倍にアップスケール |
| 640×480 (SD NTSC) | NTSC画質 |
| 768×576 (SD PAL) | PAL画質 |
| 1280×720 (HD) | HD画質 |
| 1920×1080 (FHD) | フルHD画質 |
| 3840×2160 (4K) | 4K解像度 |
| 7680×4320 (8K) | 8K解像度 |
| Custom resolution | 任意のピクセル数を指定 |
動画の解像度をピクセル数で指定します。
Crop setting
縦横比が元動画と同じでない場合は、「Crop setting」で上下左右の空きの処理方法を指定します。
| 処理 | 意味 |
|---|---|
| Letterbox/Pillarbox | 足りない部分を黒で埋める(上下や左右に黒い帯ができます) |
| Crop to fill | 上下や左右を少し切って縦横比を合わせる |
Video Type
| 元の動画タイプ | 形式 |
|---|---|
| Progressive | プログレッシブ(近年~現在の動画データ形式) |
| Interlaced | インターレース(ほとんどのVHS、DVD、DVテープの形式) |
| Interlaced prog. | プログレッシブ撮影後インターレース化された動画 |
Video TypeがProgressiveのときの設定
| AI Model | 用途 |
|---|---|
| Proteus | 手動設定での標準モデル、詳細を手動で調整 |
| Iris | 低解像度の人物の顔を高精細化 |
| Nyx | ノイズを高精細に抑制(他の機能はOFFにして単独で使用することを推奨) |
| Rhea | Proteus と Iris の組み合わせによる新モデル、4K解像度へのアップスケール |
| Artemis | 自動設定での標準モデル、ノイズ除去・シャープ化 |
| Gaia | 元々大きい(HD相当)のサイズの動画をさらに強力に拡大 |
| Theia | 元動画に忠実に高精細化・ノイズ除去 |
| Add Noise | ノイズの量 | 意味 |
|---|---|---|
| 設定値 | 0~10 | リサイズした動画に指定した量のノイズを追加 |
| Recover Detail | 強さ | 意味 |
|---|---|---|
| 設定値 | 0~100 | 細部の復元度合いを調整 |
| Focus Fix | 意味 |
|---|---|
| Off | Focus Fixを行わない |
| Normal | 通常のFocus Fix |
| Strong | 強力にFocus Fixを行う |
Focus FixはHDやUHD解像度の微妙にフォーカスがあっていない映像にのみ効果があります、フォーカスを改善します。通常はOFFにしてください。
| Grain | 意味 |
|---|---|
| Apply grain | 粒子を加える |
| Parameters | 意味 |
|---|---|
| Enable parameters | さらに詳細に設定する |
Video TypeがInterracedのときの設定
| AI model | 用途 |
|---|---|
| Dione DV | デジタル映像の非インターレース化 |
| Dione TV | アナログ映像の非インターレース化 |
| Dione TV Dehalo | アナログ映像の非インターレース化、光のにじみを軽減 |
| Iris LQ | 元動画が低い品質の人物動画 |
| Iris MQ | 元動画が中程度の品質の人物動画 |
| Proteus | 手動設定の標準モデル、詳細を手動で調整 |
| Add Noise | ノイズの量 | 意味 |
|---|---|---|
| 設定値 | 0~10 | リサイズした動画に指定した量のノイズを追加 |
| Field Order | 意味 |
|---|---|
| Auto-Detect | 自動検出 |
| Top Field First | 一番上のフィールドを最初に表示(奇数) |
| Bottom Field First | 一番のフィールドを最初に表示(奇数) |
| Focus Fix | 意味 |
|---|---|
| Off | Focus Fixを行わない |
| Normal | 通常のFocus Fix |
| Strong | 強力にFocus Fixを行う |
| Grain | 意味 |
|---|---|
| Apply grain | 粒子を加える |
Video TypeがInterraced Prog.のときの設定
| AI model | 用途 |
|---|---|
| Dione Robust | 480i、576i、720i、1080iでの使用に最適 |
| Dione Robust Dehalo | ハローとフリンジの除去に特化したDione Robust |
| Iris LQ | 元動画が低い品質の人物動画 |
| Iris MQ | 元動画が中程度の品質の人物動画 |
| Proteus | 手動設定の標準モデル、詳細を手動で調整 |
| Add noise | ノイズの量 | 意味 |
|---|---|---|
| 設定値 | 0~10 | リサイズした動画に指定した量のノイズを追加 |
| Focus Fix | 意味 |
|---|---|
| Off | Focus Fixを行わない |
| Normal | 通常のFocus Fix |
| Strong | 強力にFocus Fixを行う |
| Grain | 意味 |
|---|---|
| Apply grain | 粒子を加える |
Frame Interpolationの設定
Frame rate
フレームレートを指定します。
fps(フレームレート)は「一秒間に何コマ表示するか」の数値です。多くの場合、以下がよく使われます。
https://canon.jp/business/trend/what-is-framerate
- 24fps…映画
- 29.97fps…日本のテレビやDVD
- 30fps…日本のテレビやDVD
- 60fps…日本の4K・8KテレビやDVD
Slow motion
フレーム補間の手法と程度を調整します。
| Slow Motion | 倍数 | 意味 |
|---|---|---|
| 設定値 | 2X~16X | 2倍~16倍スローモーション化する倍率を設定 |
| AI Model | 用途 |
|---|---|
| Apollo | 隣接4フレームを考慮する新しいスローモーションモデル(最大8倍) |
| Apollo Fast | Apolloのスピード重視版 |
| Chronos | フレームレート変換用モデル |
| Chronos Fast | Chronosのスピード重視版 |
| Aion | 高解像度動画に対してより正確な16倍のモーション補正 |
- ぴったり2倍・4倍・8倍のフレーム数が必要な場合は「Apollo」を使用してください。
(たとえば、200%スローモーションで 30→60fps に変換するには、ちょうど2×2=4倍のフレーム数が必要なのでApolloが最適) - 計算速度を重視する場合で、ぴったり2倍または 4倍のフレーム数が必要な場合は、「Apollo Fast」を使用してください。
- 最高の品質が必要な場合、または 8倍のフレーム数が必要な場合は、「Apollo」を使用してください。
- 24→60 fps からの変換など、他のフレーム倍数には「Chronos」・「Chronos (Fast) 」を使用します。
| Duplicate Frames | 意味 |
|---|---|
| Replace | 重複しているフレームがあった場合に補間フレームに置き換え |
| Sensitivity | 感度の数値 | 意味 |
|---|---|---|
| 設定値 | 1~100 | 重複フレームを削除する感度を上げる |
SDR to HDRの設定
映像のアーティファクトを抑えるには、Enhancementモデルと併用してください。
| AI Model | 用途 |
|---|---|
| Hyperion – HDR | 現状はHyperionモデルのみ選択可能 |
| Adjust exposure | 調整の数値 | 意味 |
|---|---|---|
| 設定値 | 0.00~1.00 | 露出(明るさ)調整 |
| Boost saturation | 調整の数値 | 意味 |
|---|---|---|
| 設定値 | 0.00~1.00 | 彩度(鮮やかさ)調整 |
| Highlight thresh. | しきい値 | 意味 |
|---|---|---|
| 設定値 | 0.45~0.85 | ハイライトのしきい値(範囲) |
Stabilizationの設定
| Method | 意味 |
|---|---|
| Full-Frame | 手ぶれ補正時に元素材のピクセル数を維持して、周囲が足りないところはピクセルを補完(処理時間が長い) |
| Auto-Crop | 手ぶれ補正時に周囲が足りないところがあれば、画角を狭める(処理時間が短い) |
| Strength | 強さの数値 | 意味 |
|---|---|---|
| 設定値 | 0~100 | 手ぶれ補正の強度 |
| Option | 意味 |
|---|---|
| Rolling Shutter | ローリングシャッター歪みを軽減する |
| Jittery Motions | 視差ゆがみやタイリングモーションを補正する(処理時間が大幅に増加する可能性がある) |
Motion Deblurの設定
| AI model | 用途 |
|---|---|
| Themis | モーションブラーを抑制してシャープネスとディテールを向上させる |
モーションブラー(動きによるぼけ)を抑制します。選択項目は「Themis」のみです。
Topaz Video AI 6のおすすめ設定
Topaz Video AI 6を使うときの、目的別おすすめ設定をまとめました。
AIモデルの選択次第で大きく結果が変わることがあります。すべての場面でこれでいいというわけではないですが、めやすとして参考にしてください。
| 手ぶれを抑えたい | Stabilization → Auto-Crop → Strengh50 |
| ノイズを抑えたい | Enhancement → Nyx |
| 動画を拡大したい | Enhancement → Gaia |
| 人物の動画の顔を高画質化したい | Enhancement → Iris |
| 人物の動画を4Kサイズに高画質化したい | Enhancement → Rhea |
| スローモーション動画を作りたい(1~8倍) | Frame interporation → Apollo |
| スローモーション動画を作りたい(16倍) | Frame interporation → Aion |
| 動画のフレームレートを変えたい | Frame interporation → Chronos |
| 動画の階調をもっと美しく出したい | SDR to HDR → Hyperion |
注目の新機能 ”Project Starlight” とは?

Project Starlightは、Topaz Video AI 6.1に搭載された初のディフュージョンモデルです。
ノイズ、ぼかし、エイリアシングなどの問題を多数のフレーム解析により自然に修復するため、従来のモデルよりも格段に優れた結果が得られます。
現在はクラウド上の高性能GPUで処理され、無料の10秒プレビュー(週3回)や、5分間の有料レンダリング(90クレジット/分)で利用可能です。
Topaz Video AI 6のレビュー
使用感のレビュー
Topaz Video AI 6はプレビューの強化、タブ機能などインターフェイス面でも安定感が増し、使い勝手が向上していると感じました。
また機能面でもHyperionモデルやRhea XLモデル、Project Starlightなど、さらに映像を高品質にするための機能が続々と追加されています。
近年Topaz Video AIは数々のビッグテックと呼ばれる企業にも導入されており、信頼感も増してきました。すでに映像高画質化アプリケーションの業界標準となり、動画・CGの制作現場では必須になっている感があります。

ほかにも動画を高精細化するアプリケーションはいくつかあるのですが、動画制作者にとってTopaz Video AIほどプロユースに耐える機能は持っていないのが現状です。
また、Topaz Video AIは毎週のようにアップデートが重ねられており、更新頻度がかなり高いです。日々最新のAI技術が搭載されているところが最大の魅力になっています。
Topaz Video AIのほかにも、HitPawなど類似の動画高画質化アプリケーションがリリースされています。Topaz Video AIは他の製品と比べてどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか。
筆者が他のアプリケーションも試したうえでまとめてみました。
Topaz Video AIのメリット
- 他の動画高画質化アプリケーションよりも高性能
- アップスケール・デノイズ・手ぶれ軽減など、機能が豊富で設定も詳細にできる
- アップデートが頻繁で、最新の技術がすぐに導入される
Topaz Video AIのデメリット
- 他の動画高画質化アプリケーションと比べて価格が高額
- 機能が多いため、操作がやや複雑
- 日本語版がない
Topaz Video AIの特徴は高品質な仕上がりと、機能の豊富さかと思います。少しでも良い仕上がりを求めるならTopaz一択かなと思います。
Topaz Video AI 6が対応するファイル形式
Topaz Video AIで扱える動画形式は以下の形式です。標準的な動画形式には対応していると考えてよいでしょう。
| 読み込みファイル形式 | .avi .dv .flv .m1v .mkv .mov .mp4 .mpg / .mpeg .mxf .ts .vob .webm .wmv .jpg / .jpeg .png .tif / .tiff |
| 書き出しコーデック(圧縮方式)とファイル形式 | PreRes 422(.mov) H264(.mp4) H265(.mp4) VP9 TIFF Lossless 8bit/16bit PNG 8bit/16bit |
よくある質問と解決策
旧Video Enhance AI や Topaz Video AI 5からのアップグレードは可能?
旧版である Topaz Video Enhance AI や Topaz Video AIの旧バージョンをお持ちの方は、購入後1年以内の場合無料のアップグレードが受けられます。
購入後1年以上たっている場合でも、アップグレード価格で最新バージョンにアップデートできる場合があります。
Topazのユーザーページから、購入価格の確認と購入手続きが行えます。
Windows用とMac用の併用はできるのか?
インストール台数2台までの制限の中で、Windows用とMac用をどちらでも使うことができます。3台以上で使用しようとすると、過去に使用したPCからのログアウトが求められます。
Windows1台とMac1台での使用も可能です。
ただし同時使用は1台までとされています。
同じTopaz labsのPhoto AIやGigapixel AIとの違い – 静止画にも使えるのか?-
Topaz Video AIはTIFF形式やPNG形式などの連番画像の動画には対応しています。
しかし、一枚の静止画で試してみたところ、アプリケーションが反応せず使えませんでした。
静止画を拡大する用途ですと、同じTopaz LabsのTopaz Photo AIを使った方が品質面でもよさそうです。
特に効果が出やすい動画は?アニメ動画、AI動画に対して効く?
私が試した範囲では、以下の動画がTopaz Video AIの効果が最も出やすいです。
Runway Gen-4や、KLING、MINIMAX Hailuo、Luma Ray2など、AIで生成した動画の高精細化にも最適です。
また、効果が薄いと感じられる映像でも、単純に従来方式のバイキュービック法などで拡大するよりは、かなりきれいに仕上がります。
Topaz Video AIが落ちる原因と対策
Topaz Video AIがよく落ちる場合、次の一般的に次のケースが考えられます。
- メモリ不足→RAMを増設する
- VRAM不足→GPUをVRAMの大きいものに変更する
基本的にはメモリ32GB以上、VRAMは8GB以上が推奨されています。
まとめ
Topaz Video AI 6は、AI技術を駆使して映像編集のクオリティを向上させるツールです。
国内の映像プロダクションでも、すでに大手・小規模問わず導入されており、スタンダードな映像ツールとして活躍しています。
直感的なインターフェイスとさらに強力になった機能により、Topaz Video AI 6は、プロフェッショナルからアマチュアまで、映像制作ユーザーにとって強力なパートナーとなります。
Topaz Video AI 6はTopaz公式サイトで販売中です。
Topaz Video AIの新バージョンがすでにリリースされています。
くわしくはTopaz Video AI最新バージョン徹底解説のページで。
画像アプリケーションについての情報はこちらのページにまとめています。
ぜひご覧ください。





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