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Affinity Photoでレタッチしてみた【Photoshopとの比較】

レタッチャーがAffinity Photoでレタッチしてみた感想【Photoshopとの比較】 画像アプリケーション

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今回はAffinity Photoを使ってみた感想を主にPhotoshopとの比較でレポートしたいと思います。

  • Affinity PhotoってPhotoshopと比較してどうなの?
  • Affinity Photoってレタッチに使えるの?仕事で使えるの?

結論から言うとPhotoshopを部分的に上回っているところはありますが、総合的に見ると見劣りするという印象です。価格面からすれば十分健闘しています。

それでは詳細を見ていきます。

Affinity Photoとは

Affinity Photoとは、Photoshopの代替となりうる可能性を持った画像編集アプリケーションです。TwitterなどのSNSでPhotoshopがいらなくなるのではないかと一時噂になりました。

Affinity Photoの起動画面

Windows版、Mac版、iPad版があります。

Affinity Photoは、スピード、機能、精度にこだわる写真やクリエイティブな業務に携わるプロフェッショナルが真っ先に選ぶソフトウェアとなっています。最新の強力なコンピュータテクノロジに対応し、macOS、Windows、およびiOSのすべてで利用できる、必要なあらゆる機能を備えた唯一の写真編集アプリです。

公式サイトより引用

Affinity Photoの動作環境

Windows版のおもな動作環境

  • マウスまたはこれに相当する入力デバイスを備えたWindowsベースPC(64ビット)
  • ハードウェアGPUアクセラレーション
  • 少なくともDirectX 10互換のグラフィックスカード
  • 2GB以上のRAM(4GB以上推奨)
  • 953MB の利用可能なハード ドライブ スペース (インストール中はさらに必要)
  • 1280×768以上のディスプレイ解像度
  • Affinity StoreバージョンはWindows® 7 以降
  • Microsoft StoreバージョンはWindows® 10(1607 Anniversary Update以上)

Mac版のおもな動作環境

  • Mac Pro、iMac、iMac Pro、MacBook、MacBook Pro、MacBook Air、Mac Mini
  • Apple M1/M1 Pro/M1 Max チップまたは Intel プロセッサを搭載した Mac
  • 2GB RAM以上
  • 最大 2.8GB の利用可能なハード ドライブ スペース (インストール中はさらに必要)
  • 1280×768以上のディスプレイ解像度
  • OSは10.9 Mavericks以降

iPad版のおもな動作環境

  • iPad Pro(全モデル)
  • iPad Air (2、3、4、&5)
  • iPad (2017 以降)
  • iPad Mini (5 および 6)
  • iOS12以降

Affinity Photoのいいところ、Affinity Photoで出来たこと

基本的にレタッチに必要な機能は、ひととおり揃っている印象でした。

  • ブラシツールもスタンプツールもしっかり機能するし、基本的な変形もしっかりしています。Photoshopの主要な機能は押さえていて、基本的なレタッチは行えます
  • カラープロファイルもRGBは Adobe RGB・sRGBなど、CMYKは Japan Color Coated など主要なカラープロファイルに対応していました。
  • Photoshopに比べて、ぼかし系のフィルターをかけたときのプレビューが目立って速かったです。またぼかし系フィルターの種類も豊富でした。
  • ワープ変形(メッシュ変形)がPhotoshopよりも高機能です。任意の形→任意の形の変形ができます。プレビューも速いです。変形中にレイヤー表示のON/OFFが行えました。
  • スナップ(レイヤーの位置揃え)の設定が豊富です。
  • 画像の周波数分離(ハイパス)もワンクリックで行えるので、よく使う人にはいいと思います。
  • Photoshopで作成したpsdデータの大部分のレイヤーは、調整レイヤーやレイヤーマスクも含めてそのまま読み込める。
  • 価格がPhotoshopと比べるとかなり安いのは大きいです。Affinity Photo(Win/Mac)は買い切りで8,800円。Photoshopはフォトプランで”月額”1,078円。
  • バージョン2.0が出るまでは無料でアップデートできます(2022年10月現在のバージョンは1.10)。いつ2.0になるかは不明です。
Affinity Photoのワープ変形
Affinity Photoのワープ変形、「ソース」の形を変更して初期の形状を指定できる
Affinity Photoのスナップ
Affinity Photoのスナップ(位置揃え)

Affinity Photo のよくないところ、Affinity Photoで出来なかったこと

  • Photoshopで作成したpsdファイルをAffinity Photoで読み込んだときに、調整レイヤーにクリッピングしているレイヤーが消える、スマートオブジェクトとスマートフィルタが読み込めないなどpsd・psbファイルの互換性は完全ではありませんでした。Photoshopからの乗り換えを考えたときに、以前Photoshopで保存したファイルを完全な形で読み込めないケースが起こりえます。
  • 機能の多彩さはPhotoshopほどではないです(単純にメニューの数が少ない)。例えばゆがみ変形はあるけどパペットワープ的な機能はないとか、Photoshopと比べると機能のバリエーションがやや少ない印象です。
  • 現像機能もホワイトバランス、ハイライトシャドウ補正、ノイズ除去など基本的な補正は問題ないですが、Camera Rawほどの多彩な色調整の機能はないです。
  • トーンカーブの表示更新スピードは期待したほど速くはなかったです。(Photoshopは2020以降のバージョンはもっと遅いです。)

デザイナーとして使う場合

個人の仕事で完結する場合には価格的なメリットが大きいと思います。

しかし現状だとAffinty Photoはpsdファイルの読み込めないレイヤーは飛ばして読み込みます。

そのため必要な調整レイヤーが読み込まれていない場合は、画像の色が変わってしまいます。

データを受け渡すことが多い場合は.psdレイヤーデータで受け渡すことしない、もしくは互換性のないレイヤーの種類は使わない、などの工夫が必要です。

.psdレイヤーデータの受け渡しが多い場合は、PhotoshopからAffinity Photoへの乗り換えを避けた方がいいでしょう。

画像の編集機能は主要なものは備わっているので、Photoshopの機能を隅々まで使わない場合は十分使えると思います。

Affinity Photoの書き出し画面

レタッチャーとして使う場合

レタッチの基本的な操作は問題ないのですが、Photoshopと比べると機能の数自体はやや少なく、ワープ変形以外で目立って有用なところも見えないため、価格面以外のメリットは薄いように思います。

レタッチャーとして使う場合、デザイナーさんからpsdファイルでラフデータを受け取る場合が多いので、データの受け渡しでpsdレイヤーファイルの再現性が完全でない場合、トラブルになる危険性があります。

この点でレタッチャーが仕事で使う用途としてはふさわしくないと思われます。

趣味で使う場合

趣味で使う分には機能的に十分使えるのではないでしょうか。PhotoshopCS3相当くらいの機能はあるように思いました。フィルターのプレビュー表示も速いので快適に作業できそうです。

撮影データの現像やCGのレンダリング画像のレタッチには十分な機能が備わっています。

会社でPhotoshopを使っているけど、自宅用にはPhotoshopは高くて契約できない、という場合には有力な選択肢だと思います。

まとめ

互換性としてみるとやや厳しい面もあると思いますが、アプリケーション単体として見るととてもよくできていると思いました。フィルター使用時の表示スピードはPhotoshopを上回っています。

逆にPhotoshopのニューラルフィルターのような最新のAI技術はあまり搭載されていないようでした。

レタッチャーとしてすぐ乗り換えられるという感じでは全然ないのですが、Photoshopの代替アプリケーションを探している方にとっては間違いなく一番手の選択肢になると思います。

アプリケーションとしての機能は、Photoshopの廉価版であるPhotoshop Elementsよりも有力だと思います。

ゴリゴリに使い込んだわけではないので、詳細は分かっていないところもあると思います。

もし何かお気づきのことがあれば、ぜひコメント欄で教えてください。

画像アプリケーションについての情報はこちらのページにまとめています。
ぜひご覧ください。

画像アプリケーション
画像を取り扱うアプリケーションの情報をお知らせします。
この記事を書いた人

Photoshopと画像・動画アプリケーション情報を発信。
美術大学時代に絵画を専攻。独学でPhotoshopを学び、レタッチカンパニー数社を経て現在はCG・動画アーティスト。Adobe Japan Prerelease Adviser。
Mdn「デザインのネタ帳 プロ並みに使える写真加工 Photoshop」共著。

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