- Topaz Photo AI 3とは?
- Topaz Photo AI 3の新機能
- Topaz Photo AI 3の使い方
- Topaz Photo AI 3のレビュー
- Topaz Photo AI 3の無料体験版のダウンロード方法
- Topaz Photo AI 3の購入方法
- Topaz Photo AIのセール・クーポン情報
- Topaz Photo AI 3の日本語版
- Topaz Photo AI 3の各設定の詳細
- Topaz Photo AI 3のPhotoshop・Lightroomプラグイン
- Topaz Photo AI 3が対応するファイル形式
- Topaz Photo AI 3についてのよくある質問
- Topaz Photo AI 3のまとめ
Topaz Photo AI 3とは?
「Topaz Photo AI(トパーズ フォト AI)」は、アメリカ企業のTopaz Labsがリリースしている、AIで画像を高画質化するアプリケーションです。
2024年4月11日Topaz LabsはTopaz Photo AIの最新バージョン、「Topaz Photo AI 3」をリリースしました。
この記事では、Topaz Photo AI 3の新機能と使い方を解説します。この記事を読めば、Topaz Photo AI 3の特徴や使い方がわかるようになると思います。
英語表記に慣れない方にもわかりやすいように日本語で説明していますので、Topaz Photo AI購入前の方も、購入後の方もぜひ参考にしてください。
Topaz Photo AI 3の機能
以下はTopaz Photo AI 3の主な機能です。静止画をAI技術を使って高精細にします。
- 画像を高精細に拡大する
- 画像のノイズを除去する
- 画像の”ぼけ”や”ぶれ”を緩和する
- 画像の照明による色かぶりを除去
Topaz Photo AI 3の価格は199ドル
Topaz Photo AI 3の価格は199ドル(約29,000円 2024/8現在)で販売されています。
- 一年間は最新のバージョンにアップグレードすることができます。
- 購入したライセンスは購入後一年を過ぎても永続的に使い続けることができますがアップグレードはできなくなります。
Topaz Photo AIには、無料体験版もあるので、動作スピードなどを実際に手元の画像で一度試してみることをおすすめします。
また、Gigapixel AI・Denoise AI・Sharpen AI・Image Quality Bundle などを既に購入されている方は、所持している製品に応じた割引を受けられます。
割引価格はTopaz公式サイトのアカウントページに価格が表示されるのでチェックしてみてください。
Topaz Photo AI 3の必要スペック
Topaz Photo AI 3の使用要件は以下のとおりです。Windows・Mac両対応です。ライセンスを購入すればWindows用・Mac用をどちらでも2台分使うことができます。
Windows版の必要スペック
OS | 10、11 (64 ビット、最新バージョンを推奨) |
CPU | IntelまたはAMD CPU (2013年リリース) 以降 |
システムメモリ (RAM) | 16GB |
グラフィックカード (GPU) & グラフィックメモリ (VRAM) | NVIDIA GTX 980 Ti 以上、6GB VRAM または AMD Radeon 570 以上、6GB VRAM または Intel UHD 600 グラフィックス以上、16GB のシステムメモリ (RAM) |
モニター・表示 | 1280×720ピクセル以上 |
Mac版の必要スペック
OS | Big Sur 11以降 |
CPU | Intel 第2世代 i5 (2011年リリース) 以降 または Apple Mシリーズ |
システムメモリ (RAM) | Intel CPU:16GB以上 Apple Mシリーズ CPU:8 GB以上 |
グラフィックカード (GPU) & グラフィックメモリ (VRAM) | 6GB以上のVRAM |
モニター・表示 | 1280×720ピクセル以上 |
Topaz Photo AI 3の新機能
Topaz Photo AIがバージョン3になり、バージョン2からさらに大幅な機能の向上がはかられています。
プリセットの保存
- よく使用するフィルターの組み合わせをプリセットに保存できるようになりました。
- 設定パネルをビューポートの右側にドッキングしたり、移動したりできるようになりました。
右側のパネルも折りたたみ可能になり、編集中に画像を表示するスペースが増えました。 - 設定パネル内でフィルターを適用する順を並べ替えできるようになりました。
- RAWデータのについてはノイズ除去に加えて、カラー バランスとライティングを調整できるようになりました。
Topaz Photo AI 3の使い方
それでは Topaz Photo AI 3の使い方を紹介します。使い方の流れは次のとおりです。流れに沿って紹介します。
画像ファイルの読み込み
Topaz Photo AI 3をインストールするとデスクトップ(Macの場合はアプリケーションフォルダ)にアイコンが表示されます。このアイコンをダブルクリックして起動します。
下の画像が最初の画面です。画像ファイルを直接このウィンドウにドラッグするか、画面をクリックし画像を選択して読み込みます。
Autopilotが画像を自動で解析
画像を読み込むと同時に「Analyzing Image…」と表示されてAutopilot(オートパイロット)の解析が始まります。
Autopilotは画像を解析して、何がこの画像に必要な処理なのか?を自動で判別します。
※ただし意にそわない場合もあります。
少し待つと「Preview Updated」と表示されて結果が表示されます。
必要な処理を追加・調整
Previewが表示されたら、以下の3つを使って結果を確認します。
- 表示位置の変更
- マウスドラッグで表示位置の移動
- 表示方法の切り替え
- シングル画面表示 / 2画面表示 / ワイプ表示の変更
- 表示倍率の変更
- + / -をクリックするか、マウスホイールで倍率変更
おすすめは2画面表示です。使用前と使用後を横に並べて、見比べながら作業することができます。
AUTOPILOT機能により自動的に最適な状態を提案してくれるはずですが、バージョン3になってもよく誤認識されます。
この画像の場合、奥の島みたいなものだけ認識されているので、その部分にしかフィルターがかかっていません。
このような場合は「Subject」をクリックして認識されている被写体を変更します。
「Auto selection」を「All」に変更します。
また別の効果を追加したい場合は「Add enhancements」をクリックしてフィルターを追加します。
Denoise | ノイズを抑制 |
Sharpen | シャープさの調整 |
Adjust lighting | ライティングの色かぶり補正 |
Balance color | カラーバランスの調整 |
Face Recovery | 人物の顔部分を回復する(低解像度の画像に有効) |
Preserve text | 文字を読みやすくする |
Upscale | 画像の拡大 |
Remove | 不要な部分の消去 |
Apply Autopilot | Autopilotを再度適用(デフォルト設定の場合、初期にもどる) |
Save Imageで画像を書き出し
好みの設定にできたら「Export Image」をクリックして仕上がりの画像を保存します。
ファイル形式は「JPEG / PNG / TIFF / DNG」から選択できます。
最後に画面右下に出る「Save」をクリックして画像を保存します。
Topaz Photo AI 3のレビュー
Topaz Photo AI 3を実際に使ってみた使用感をレビューします。
注目すべきはノイズ抑制性能です。
前バージョンであるTopaz Photo AI v2から引き続き、”jpegデータ”でも高いデノイズ性能を発揮します。(Rawデータのデノイズ機能は現像アプリケーションで実現しているものが多くあります。)
細部のディテールをつぶさずにノイズを除去する性能が高いです。
Raw画像データは精度が高くデノイズできる製品が増えてきましたが、非RawデータではTopaz Photo AIが群を抜いてきれいにデノイズできると思います。もちろんRawデータのデノイズ機能も優秀です。
おなじみの高解像度化もさらに磨きがかけられています。
高解像度化は低解像度の人物画像で特に威力を発揮します。
今バージョンではプリセットの保存もできるようになり、作業を効率化できるようになりました。
ユーザーインターフェイスの変更で、設定パネルをたためるようになったため、ノートPCなど小さいディスプレイでも作業しやすくなったと思います。
Topazの他の製品と比較したTopaz Photo AI 3のメリット
Topazとしては元々あった、Denoise AI・Sharpen AIなどのアプリケーションの機能をTopaz Photo AIに統合していっています。
現在Denoise AI・Sharpen AIは2023年2月以降更新が止まっており、今後アップデートされるのかは不明です。
アプリケーション | 価格 | 最新バージョン | 最終更新日 |
---|---|---|---|
Denoise AI | $79.99 | 3.7.2 | 2023/2/14 |
Sharpen AI | $79.99 | 4.1.0 | 2022/3/22 |
Topaz Photo AI 3の無料体験版のダウンロード方法
Topaz Photo AI 3は無料の体験版が用意されています。
自分の持っている画像がどの程度きれいになるのかを試すには、無料の体験版が有効です。購入前にTopaz Photo AIの効果をみさだめたり、自分のワークフローに取り込めるのかを見るのもいいと思います。
Topaz 製品のダウンロードページに移動してPhoto AIのDownload Nowから
・ をクリックします。体験版は使用期限はないのですが、画像の保存ができません。画像のプレビューはできるので、お手持ちの画像がどのくらいきれいになるか確認できます。
Topaz Photo AI 3の購入方法
公式サイトでのTopaz Photo AI 3の購入方法については、以下を参考にしてください。
日本で発行されたVISAやMastercardなどのクレジットカードでも問題なく購入できます。
Topaz Photo AIのセール・クーポン情報
現在はTopazのクーポンコードのシステムは廃止されています。
そのため、以前あった「GETPHOTOAI」などの15%OFFのクーポンコードはすべて使用できなくなっています。
クーポンコードが掲載されているままのサイトがありますが、すべて現在は使えないクーポンコード・ディスカウントコードです。
公式サイトで不定期に開催されるセール時にかぎっては、割引価格で購入できる場合があります。
Topaz Photo AI 3の日本語版
残念ながらTopaz Photo AI 3は英語版のみがリリースされていおり、日本語版はありません。日本語化パッチ等も開発されていないようです。
設定項目を日本語訳したものは、本ページの解説を参考にしてください。
Topaz Photo AI 3の各設定の詳細
Topaz Photo AI 3の各機能の設定
Topaz Photo AI 3の設定項目の詳細を紹介します。ほとんどの設定がスイッチの ON/OFF で完了します。
さらに細かい調整をするには各項目をクリックして詳細を調整します。
以下で各項目の詳細を説明します。
Denoise(ノイズ除去)
ノイズ除去のON/OFFと程度を調整します。
Normal | 全体的にシャープにしつつノイズを除去 |
Strong | 物体表面のノイズを強く除去 |
Extreme | 物体表面のノイズをかなり強く除去 |
Strengh | ノイズ除去の強さ |
Minot deblur | 細部のぼけを抑制 |
Original Detail | 細部の精細さの復元 |
Raw画像で作業する場合は設定項目が変わります。
RAW Normal | ノイズ除去 |
RAW Strong | 強いノイズ除去 |
Strengh | ノイズ除去の強さ |
Minor Deblur | 細部のぼけを抑制 |
Sharpen(シャープに)
ぼけの緩和の ON / OFF と程度を調整します。「Subject Only」により「Selecting Subject」で指定した範囲に効果を限定します。
Standard | 標準 |
Strong | ぼけ感を強く抑制 |
Lens Blur | カメラのレンズぼけ(被写界深度ぼけ)の抑制 |
Motion Blur | 物体の移動ぼけ(モーションブラー)の抑制 |
Strengh | ぼけを抑制する強さ |
Minor Denoise | ぼけの抑制をしつつノイズを抑制 |
Adjusting Lighting(ライティングの調整)
照明や環境による色かぶり・露出不足を大幅に補正します。
Strength | 補正の強さ |
Balance Color(色のバランス)
色のバランスを調整します。こちらも試験的な機能です。
Temperture | 色温度(ブルー←→イエロー)を調整 |
Opacity | 色温度調整の強さ |
Face recovery (顔の復元)
Face Recovery機能の強度を調整します。
All faces | すべての顔を復元 |
Low quality | 低画質な顔の復元 |
In subject | 被写体と認識されている顔を復元 |
Custom | 選択した顔を復元 |
None | 顔を復元しない |
Face Recovery機能は低解像度の人物画像に特化している技術です。元画像がそこそこ大きい場合は OFFか20~30程度の小さめの数値に設定した方がきれいになります。
Strengh | Face Recovery機能の強さ |
Preserving text(文字の復元)
文字の復元の範囲とAIモデルの種類、程度の調整をします。
AI Model | Low Resolution(低解像度)またはNoisy/Compressed(ノイズが多い/圧縮が強い)を選択 |
Strengh | 文字の復元の強さ |
Upscale(拡大)
画像拡大の程度を、「2×」などの倍率かピクセル数で設定します。「Max」で縦横それぞれ6倍まで拡大します。
Standard(v2) | 標準(High Fidelity よりもシャープな結果) |
High Fidelity(v2) | 元画像に高い忠実度を保つ(高解像度画像におすすめ) |
Graphics | イラスト・アニメ・3DCGなどグラフィカルなもの |
Low Resolution | 元画像が低解像度なもの |
Standard(v1) | 旧標準モデル |
High Fidelity(v1) | 旧高解像モデル |
Minor Denoise | ノイズを抑制 |
Minor Deblur | 細部のぼけを抑制 |
Fix Compression | 圧縮ノイズを抑制 |
Topaz Photo AI 3のPhotoshop・Lightroomプラグイン
Photo AIのPhotoshop・Lightroomプラグインは、Photoshop・LightroomからPhoto AIの起動ができ、仕上がりもPhotoshop・Lightroomに読み込まれるというものです。
PhotoshopやLightroomで頻繁にTopaz Photo AIとのやり取りをする場合は、プラグインを使うことで効率化できると思います。
Photoshop・Lightroomプラグインは、Toapaz Photo AIのインストール時に自動的にインストールされます。
ただし、Photoshop・Lightroomのメジャーアップデート(2023→2024など)後などはプラグインが自動で複製されません。
そのため、「Photoshop・Lightroomの旧バージョンのプラグインフォルダ」→「Photoshopの新バージョンのプラグインフォルダ」へ、プラグインファイルを手動でコピー&ペーストする必要があります。
Photoshopのプラグインフォルダは以下の場所にあります。
Windowsの場合
c:\Programfiles\Adobe\Adobe Photoshop(バージョン)\Plug-ins
Macの場合
Macintosh HD/アプリケーション/Adobe Photoshop (バージョン)/Plug-ins
プラグインがインストールされた場合Photoshopからは、「フィルター」メニューから「Topaz Labs」→「Topaz Photo AI」でPhoto AIを起動できます。
Topaz Photo AI 3が対応するファイル形式
Topaz Photo AI 3が対応しているファイル形式は以下です。
ファイル読み込み
- .JPG .JPEG
- .PNG
- .TIF .TIFF
- .DNG
- 各種Rawデータ(LibRawでサポートされたRawデータ)
ファイル書き出し
- .JPG .JPEG
- .PNG
- .TIF .TIFF
- .DNG
Topaz Photo AI 3についてのよくある質問
Stable DiffusionやMidjourney、Magnific AIとTopaz Photo AIとの相性は?
Stable DiffusionやMidjourney・Magnific AI・Krea AIとTopaz Photo AIとの相性はどうなのでしょうか。この点を検証してみました。
- Stable Diffusionにおいては、img2imgで拡大するよりも高精細に拡大することができました。
- Midjourneyではx2、x4など内部で画像を拡大する機能がありますが、拡大方式や高画質化の程度の調整をすることができません。Topaz Photo AIを使うことで細かい調整ができるようになります。
- Magnific AI・Krea AIを使った拡大は生成画像の圧縮率が高く、仕上がり画像のノイズが強いです。Magnific AI使用後の画像にTopaz Photo AIを使うことで、Magnific AIで生成した画像をノイズ除去しながらさらに高画質化することができます。
他のTopazアプリケーションからのアップグレードは可能?
Gigapixel AI・Denoise AI・Sharpen AI・Image Quality Bundle・旧バージョンのTopaz Photo AIなどを既に購入されている方は、所持している製品に応じた割引を受けられます。
割引価格はTopaz公式サイトのアカウントページに所持しているアプリケーションにあったアップグレード価格が表示されるのでチェックしてみてください。
すでにTopaz Photo AIのライセンスを所持している場合は、Topaz Photo AIを購入後1年以内であれば無料でバージョン2を入手することができます。
Topaz Photo AI 3を使えば本当にサンプル画像のようにきれいになるのか?
この手のアプリケーションに多いのが、実際に使ってみるとサンプル画像のようにはきれいにならないことです。
筆者がTopaz Photo AIを使って感じるのは、「Photoshopで拡大するよりも確実にきれいになる」ということです。仕事でも画質がシビアに求められる場合はあってよかったと感じることが多いです。
Topaz Photo AI には、無料の体験版もあるので、まずは仕上がりの画質を試してみることをおすすめします。
Topaz Photo AI 3のライセンスについて知りたい
Topaz Photo AI 3を購入すると2シートのライセンスがついています。
これは別々のPC2台にインストールし、使用できるということです。Windows・Macどちらでも合計2台利用することができます。
Topaz Photo AI vs Topaz Gigapixel AI、Gigapixel AIはもう必要ないのか?
数年前にはGigapixel AI / Denoise AI / Sharpen AIの機能はPhoto AIに取り込まれ、Topaz Gigapixel AIなどは開発が優先されなくなるとアナウンスされていました。
現在ではTopaz Labsが方針を変更したようで、Photo AI・Gigapixel AIの開発を継続しておこなっているようです。
Gigapixel AI 7では独自の生成AI機能「Recoveryモデル」を搭載して、Photo AIより機能的に優れている部分も出てきています。
Topaz Photo AI 3のまとめ
Topaz Photo AI 3はTopaz Labsの静止画用総合アプリケーションです。
他のAI拡大アプリケーションと比べても、元画像の色やディテールを強化しつつ拡大できるという点でTopaz Photo AI は頭一つ抜けていると思います。
Topaz Photo AIはTopaz labs公式サイトから購入できます。公式サイト以外は代理店を通すため割高になってしまうため、公式サイトからの購入がおすすめです。
また、動画データの高画質化については、同じTopaz LabsのTopaz Video AIがおすすめです。動画データは各フレームの連続性が画質に影響するため、動画専門のアプリケーションが必要になります。
画像アプリケーションについての情報はこちらのページにまとめています。
ぜひご覧ください。
購入後初回起動時はブラウザ経由でTopazアカウントへのログインが求められます。
購入時のアカウントでログインします。