- 誰でもブラウザでAI画像作成できるDreamStudio
- DreamStudioの使い方
- DreamStudio(Stable Diffusion)の呪文(Prompt)とは
- DreamStudio(StableDiffusion)の呪文(Prompt)の探し方
- DreamStudioで呪文(Prompt)を試してみる
- Stable DiffusionとDreamstudioでよく使われているおすすめPrompt(呪文)構文
- DreamStudioの残りクレジットの調べ方
- DreamStudioのメンバーシップ料金
- Stable Diffusionをクレジットなしで無料で使用する方法
- DreamStudioとTopaz Photo AIの併用
- DreamStudioで画像にぼかしが入ってしまった場合
- DreamStudioで作った画像の著作権
- まとめ
誰でもブラウザでAI画像作成できるDreamStudio
「Stable Diffusion(ステイブル・ディフュージョン)」というAIを使った画像生成技術が、Twitterなどで注目を集めました。
Stable Diffusionとは説明文を入れれば、それに合った画像を作り出してくれる魔法のようなAIです。
DreamStudio(ドリームスタジオ)とは、このStable Diffusionを誰でも簡単にウェブ上で使うことができるツールです。
PCやAIの詳しい知識がなくても、高性能なPCがなくても無料でDreamStudioを使うことができます。※200クレジットまでの制限があります。
ブラウザで動作するのでWindowsでもMacでもどちらでも動作します。
この記事ではDreamStudioの使い方をわかりやすく紹介します。
DreamStudioの使い方
DreamStudioのアカウント作成
まずはブラウザでDreamStudioにアクセスして、Sign up(登録)をします。GoogleアカウントやDiscordアカウントを使うこともできます。
メールアドレスとパスワードを設定します。
パスワード設定が終わると、記入したメールアドレスに登録メールが送られます。メールをチェックしてください。
送られてきたメールの「Confirm my account」をクリックして、メールアドレスを認証します。
ブラウザで「Accept」をクリックしてメール認証が完了します。
DreamStudioの初期画面です。右上の「×」をクリックして閉じます。
DreamStudioの操作画面
こちらがDreamStudioの操作画面です。右側のパネルで画像サイズなどの設定を変更できます。
下の欄にはサンプルで「A dream of a distant galaxy, by Caspar David Friedrich, matte painting trending on artstation HQ」と入力されています。
これが呪文(Prompt)と呼ばれるDreamStudioの入力例です。呪文(Prompt)についてはのちほど解説します。
呪文(Prompt)を入れて、右の「Dream」をクリックするだけで画像を生成することができます。
それでは続いて右の設定パネルの内容を見ていきます。
一番上の「1.0 credits / image」と書かれているのが、現在の設定でのクレジットの消費量です。初期は計200クレジットが与えられています。
画像サイズの設定を上げるとクレジットの消費量も上がります。
「Cfg Scale」の値は小さいほど入力した説明文の内容に近い画像が生成されます。ひとまずこのままでOKです。
「Steps」は大きいほど精度が上がります。ここも最初はこのままでよいでしょう。上げるとクレジット消費が多くなるので注意です。
「Number of Images」は複数パターンを同時に出すかどうかの設定です。上げると同じ説明文でバリエーションを確かめることができますが、一度に複数枚分のクレジットを消費します。また処理時間も長くなります。
「Sampler」もこのままで大丈夫です。細部の描画が少し変わることがありますが、ほかのものを選んでもほぼ同じです。
「Model」はStable Diffusionのバージョンを選べます。最新のアルゴリズムStable Diffusion2を選ぶこともできます。
「Seed」値は「Random Seed」になっています。これは画像を生成するたびに別のバリエーションを生成する設定です。
仕上がりを固定して画像サイズなどを変更したい場合は右のスイッチをONにして、やりなおすことができます。
「Initial Image」は下絵となる画像を指定することができます。下絵を設定すると生成する画像も下絵に似たものになります。
基本的にはWidth(幅)&Height(高さ)とSteps(ステップ数)だけ調節できればいいと思います。
”画角の縦長/横長”は、どのような描き方になるかをかなり左右する感じです。
DreamStudio(Stable Diffusion)の呪文(Prompt)とは
呪文(Prompt)とは、画像生成するためにAIに伝える説明文です。
DreamStudioでは何を描いてほしいかを英語で指定しますが、伝え方にコツがあります。
以下はDreamStudioのガイドに書かれている構文です。下記の1~4のワードの組み合わせで呪文(Prompt)を作ります。
- 生成したいものの説明(以下は例)
Old man(老いた男性)
Beautiful woman(美しい女性)
A painting of ~(~の絵)
A portrait of ~(~の肖像) - スタイル(以下は例)
realistic(リアル)
hyper realistic(ハイパーリアル)
oil Painting(油絵調)
pencil drawing(鉛筆画調)
concept Art(コンセプトアート) - 作者(以下は例)
by Leonardo DaVinci(ダ・ビンチ)
by Vincent Van Gogh(ゴッホ)
by Rembrandt(レンブラント)
by Hayao Miyazaki(宮崎駿)
by Greg Rutkowski(グレッグ・ロコウスキ) - タッチ(以下は例)
highly detailed(詳細な)
trending on art station(ArtStationではやりの)
trending in pinterest(Pinterestではやりの)
sharp focus(くっきりとした)
intricate(複雑な)
elegant(エレガントな)
the most beautiful image ever seen(見たこともないような美しさ)
dramatic lighting(ドラマチックな照明)
illustration(イラスト)
digital paint(デジタルペイント)
dark(暗い)
octane render(リアルなCGレンダラー)
unreal engine 5(リアルなゲームエンジン)
8k(8Kサイズの)
4k(4Kサイズの)
nikon D800(ニコンの一眼カメラ)
canon 5D(キヤノンの一眼カメラ)
sony α7(ソニーの一眼カメラ)
各ワードを入れた後は,(カンマ)と半角スペース(英数入力モードで入力した空白)を挟んで次の語を入れます。
各語は一つでなくても構いませんし、なくても構いません。また、適当に多数のワードを詰め込んでも問題ありません。例えば似た作風の作者名を複数入れると、作風がより強化されます。
DreamStudio(StableDiffusion)の呪文(Prompt)の探し方
とはいえ最初は私も何でもないような絵しか描き出せませんでした。呪文(Prompt)の組み合わせのコツをつかむのによいサイトがあります。
Lexicaというサイトでは、Stable Diffusionが描き出した絵とそれに使われた呪文(Prompt)が見られるようになっています。
初期設定では Lexica Aperture という Lexica オリジナル AI の生成画像が表示されます。DreamStudio や Stable Diffusion の呪文(Prompt)を調べる場合は「Stable Diffusion 1.5」に切り替えて使用します。
Stable Diffusion 1.5 に切り替えて自分の作り出したい画像のワードで検索すると、
そのワードで作られた画像が一覧で出てきます。この中から好みの絵を探します。
画像をクリックすると、その画像の生成に使われた呪文(Prompt)が出てきます。
ここで気になった画像の呪文を調べることで、有効な呪文を知ることができます。
Lexicaで呪文をコピーしてDreamstudioで貼り付けします。
また、英語への翻訳自体が苦手な場合は、DeepL などの翻訳サイトを使えば日本語を英語訳してくれます。
Lexica と同じような呪文(Prompt)のリサーチサイトとして KREA というサイトもあります。こちらもためしてみるといいでしょう。
DreamStudioで呪文(Prompt)を試してみる
例えば、以下のような短めの「Prompt」を入れて「Dream」をクリックすると
Old man, Oil Painting, by Rembrandt, Highly detailed, dramatic lighting
下のような画像が生成されます。「Prompt」の内容次第で仕上がりの精度が変わってきます。
少し複雑な「Prompt」にしてみましょう。Lexicaで得た緑文字の部分を足しました。
Old man, Oil Painting, by Rembrandt, Highly detailed, dramatic lighting, photo realistic, extremely detailed gorgeous face, sad eyes, tears, vaporwave aesthetic, synthwave, long luxurious gown, colorful, psychedelic, intricate, elegant, highly detailed, digital painting, artstation, concept art, smooth, sharp focus
精細になりリアリティが増しました。ライティングのワードや形容する語句を入れることでイメージをはっきりとさせていくことができます。
Stable DiffusionとDreamstudioでよく使われているおすすめPrompt(呪文)構文
当サイトで検証したおすすめPrompt(呪文)構文をまとめてみました。もしよければ試してみてください。実写系はまだ苦手な気はします。
アート系Prompt(呪文)
○○○○, natural atmosphere, great high details, highly reaslitic, cinematic lighting, intricate, elegant, super highly detailed, art station, concept art, beautiful, delicate, art by artgerm and greg rutkowski and alphonse mucha and loish and wlop
○○○○に対象物を入れてください。
実写系Prompt(呪文)
○○○○, Sony α7, 35mm Lens, f1.8, hasselblad x 1 d – 5 0 c, medium format, soft lighting, by Daniel F Gerhartz, intricate, super highly detailed, trending in pinterest, sharp focus
○○○○に対象物を入れてください。
DreamStudioの残りクレジットの調べ方
初回登録時に200クレジットが与えられて、初期の設定のままだとの200画像分を無料で使うことができます。クレジットは追加で購入することもできます。
操作画面右上のアカウントのアイコンをクリックして、メニューを表示します。
「Membership」をクリックすると現在の残りクレジット数が表示されます。
「Purchase Membership」で追加のクレジットを購入することができます。
DreamStudioのメンバーシップ料金
DreamStudioの初期の200クレジットを使い切ってしまった場合、10ドル(約1400円 2022/9現在)で1000クレジット追加することができます。
VISA、MasterCard、AmericanExpressのクレジットカードで支払いが可能です。
Stable Diffusionをクレジットなしで無料で使用する方法
DreamStudioの200クレジットは趣味で試すには十分なクレジット数ですが、はまってしまってどんどん使いたくなってしまう人もいると思います。
Stable Diffusionは「DreamStudio」以外にもさまざまな実行方法があります。
少しPCの知識のある方なら、自分のPCにStable Diffusionをインストールするなど完全に無料で使用できる方法もあります。
PCでStable Diffusionを動作させる方法はGIGAGINEさんでよく紹介されています。中でも以下の記事が参考になると思います。
WindowsでStable Diffusionを動かすには
- 【GIGAGINE】無料で画像生成AI「Stable Diffusion」をWindowsに初心者でも簡単にインストールして使える&img2imgにも対応した「Artroom Stable Diffusion」使い方まとめ
- 【GIGAGINE】画像生成AI「Stable Diffusion」を4GBのGPUでも動作OK&自分の絵柄を学習させるなどいろいろな機能を簡単にGoogle ColaboやWindowsで動かせる決定版「Stable Diffusion web UI(AUTOMATIC1111版)」インストール方法まとめ
Windows/MacでStable Diffusionを動かすには
- 【GIGAGINE】画像生成AI「Stable Diffusion」を低スペックPCでも無料かつ待ち時間なしで使う方法まとめ
- 【GIGAGINE】画像生成AI「Stable Diffusion」をM1搭載Macのローカル上で実行する方法
DreamStudioとTopaz Photo AIの併用
”PC用のStable Diffusion”にはimg2imgという拡大機能もあるのですが、拡大の精度は画像拡大専用アプリケーションであるTopaz Photo AIの方が上回っていると思います。
Stable Diffusionと強力な拡大機能を持つTopaz Photo AIを組み合わせることで、驚愕の結果をもたらすことがあります。
上の画像はStable Diffusionで生成したロボットのアート画像をTopaz Photo AIに読み込んで、4倍に拡大処理してみた例です。すごい。
Stable Diffusionでは大きな画像を生成するのに高価なGPUが必要です。また高い解像度をAIに求めると時間がかかります。
拡大作業をTopaz Photo AIに任せることで、高解像度な画像を簡単に得られる場合があります。
DreamStudioで画像にぼかしが入ってしまった場合
DreamStudioで不適切な画像が生成された場合は、画像にぼかしが入ってしまいます。
性的な表現が入ってしまった場合にぼかしが適用されるようです。ただし誤認識も多いです。ぼかしが入ってしまったら呪文を変えて試してみることをおすすめします。
DreamStudioで作った画像の著作権
DreamStudioで生成された画像は”CCO(クリエイティブコモンズ)1.0”というカテゴリになります。詳しくはCCOのサイトをご覧ください。
たとえ営利目的であっても、許可を得ずに複製、改変・翻案、配布、上演・演奏することが出来ます。
https://creativecommons.org/publicdomain/zero/1.0/deed.ja
CCO1.0とはいえ、Getty ImagesはAIで生成された画像の販売を禁止しましたし、画像をウェブ上にアップロードする際はサイトごとに決まりがある場合があります。
ウェブ上にアップロードする際はご注意ください。
まとめ
この記事ではStable Diffusionの入門編としてDreamStudioを紹介しました。
画像アプリケーションについての情報はこちらのページにまとめています。
ぜひご覧ください。
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