グラフィックカードメーカーのNVIDIA(エヌビディア)から落書きのように描いた絵をAIが風景画像に変換するNVIDIA CANVAS BETAがリリースされています。
今回はこのNVIDIA CANVASの使い方を紹介していきます。
お使いのPCがNVIDIAの GeForce RTX や Quadro RTXというグラフィックカードを使用している場合、無料でダウンロードしてして使うことができます。
NVIDIA CANVASとは
AIを使用して、単純なブラシストロークをリアルな風景画像に変換します。背景をすばやく作成するか、コンセプトの探索をスピードアップして、アイデアの視覚化により多くの時間を費やすことができます。
NVIDIA CANVAS 公式サイトよりGoogle翻訳
アプリの内容については公式のYouTube映像があります。
NVIDIA CANVASに必要なスペック
必要環境は以下の環境です。Windows10でRTXというグラフィックカード搭載のPCで使うことができます。
システム要件 | |
---|---|
GPU | GeForce RTX, NVIDIA RTX, Quadro RTX, TITAN RTX |
ハードドライブ | SSD |
OS | Windows 10 |
ドライバー | 471.68以降 |
RTXではないPCやMacでは使えないの?【Nvidia GauGAN2】
RTXのPCを持っていないけど、どうしても使いたい!という方はブラウザバージョンの NVIDIA GauGAN2というものがあります。これだとWebブラウザでできるのでRTXではないマシンやMacでも試すことができます。
NVIDIA CANVASのダウンロードとインストール
NVIDIA CANVASのインストール方法を紹介していきます。
インストーラーはNVIDIA Cancvas日本語公式サイトから「ベータ版をダウンロード」をクリックしてダウンロードします。ダウンロードしたファイルがこちらです。
「アプリがデバイスに変更を与えることを許可しますか」というメッセージが表示された場合は「はい」をクリックします。
インストール先を選択します。通常何も入れないで「OK」で問題ありません。
ここでインストールが始まります。数分待つと次の画面に。同意して続行します。
インストールが完了です。すぐ始めるなら「Launch NVIDIA Canvas」にチェックを入れて「閉じる」です。
NVIDIA CANVASの使い方
Materials
起動直後は下のような画面です。「空(Sky)」で塗りつぶされています。
右上にある「Material」で描くものを選んで、「Brush」ツールで描いていくのが基本スタイルです。
「雲(Cloud)」を描画してみます。雲、形はちょっと変ですが陰影が結構リアルです。
「丘(Hill)」をクリックして描画してみました。陰影もしっかりついていますね。
下の方を「草(Grass)」で描画してみました。草原が現れました。
奥に「山(Mountain)」を描いてみました。丘との境目が少し変になりました。
空と丘で山の丸みを少し削ります。
同じようにして川、木、砂利を追加してみました。
Styles
右下に「Styles」というのがあり、全体の雰囲気をがらっと変えられます。
夕焼け空のStylesに変えてみると、夕方になり全体が明るくなりました。
右下のStylesを選ぶとさらに夏っぽくなりました。
夜っぽいのを選ぶと星空になりました。初期のバージョンでは暗くなるぐらいだったのですが。今はしっかり夜に変わります。
Stylesの「Variation」スライダを動かすことで、同じスタイルでも違うバリエーションの見た目に変えることができます。
Variationを変えるだけで絵柄がぐっと良くなることも多いです。
NEW STYLEの作成
Stylesにはオリジナルの画像も登録できます。まずはStylesにある「NEW STYLE」をクリックします。
「BROWSE…」で画像を指定します。指定出来たら「ADD IMAGE」で追加します。画像はjpeg画像を指定してください。縦横比は正方形でない画像でも指定できます。
追加できたStyleは右下に表示されます。
NEW STYLEの適用
それでは作成したStyleを適用してみます。
読み込んだStyleをクリックするとこのように適用され、雰囲気が変わりました。Stylesにいろいろな画像を読み込むことで思わぬ変化が起こるかもしれません。
保存と書き出し
書き出しアイコンでpsdかpng形式に書き出しできます。後で手を加えたいときはNVIDIA CANVASオリジナル形式の「.can」で、別のアプリケーションで画像を読み込みたいときは「.psd」か「.png」で書き出します。
Photoshopでの読み込み
psd形式で書き出したものをPhotoshopで読み込んでみました。
下が完成画像。書き出しピクセルサイズは1024×1024pixelです。
まとめ
AI機能がやっぱりすごいなという感じです。ストロークがすぐに反映されるのですごく楽しいです。それっぽい見た目にするコツは奥に地平線があって、遠景・中景・近景となるように描いていくといいみたいです。
実際はイラストやコンセプトアートの下絵などに使えそうです。描いた後にほぼダイレクトに近い速度で風景が出来上がっていくので、かなり直感的に使えます。背景アイデアに困ったときにも使えると思います。
NVIDIA CANVASはまだベータ版ということで、これからもっとアップデートしていくようです。
Photoshop以外の画像アプリケーションについての情報はこちらにまとめています。ぜひご覧ください。
画像アプリケーションについての情報はこちらのページにまとめています。
ぜひご覧ください。
コメント