レタッチの意味

- 「レタッチ・レタッチャーってなに?」
- 「レタッチってどうやってやるの?」
このような疑問に現役レタッチャーの私がお答えします。
この記事を読んでいただければレタッチとは何かについて理解することができると思います。
レタッチとは・レタッチャーとは
写真の世界でレタッチといえば、”フォトレタッチ”のことを指しますが、写真の修正のことを言います。
広い意味では、写真の合成・修正・加工・色補正などの意味で使われています。

広告に使われる人物の写真、商品の写真、風景の写真、イラスト、CGに対してレタッチが行われることが多いです。
ほとんどのフォトレタッチはデジタル上で行われているのが現状で、そのほとんど100%に近い割合でAdobe Photoshopが使われています。
また、これらの仕事をする人のことはフォトレタッチャーとかレタッチャーと呼ばれています。
レタッチャーに必要なソフトやスキル

レタッチャーには、
- お客さんの欲しがっているものを読み取る能力
- Photoshopスキル
- 描写力
- 多くの人が美しいと思えるものを想像する能力
- 色彩感覚
などが必要です。
ただ単にPhotoshopスキルを持っているだけでなく、アートディレクターやデザイナー、フォトグラファーと話し合いながら、画像に関して総合的に問題解決できる力が要求されます。
例えば、広告写真の撮影前に写真をどのように撮ってもらうのがレタッチャーの立場として都合がいいのか、などを話し合ってから実際の作業に入ることも多いです。
撮影スキル・CGスキル・動画編集スキルなどもあると便利です。
3DCGや動画レタッチを取り入れているレタッチ会社も多いですし、撮影スタジオではレタッチを内部ですることもあります。
WindowsやMacを使った写真のレタッチのやり方

具体的にはデジタルカメラで撮影したRawデータなど、データ化されたものをPCに読み込んでPhotoshop内でデータを編集するのが一般的です。
機器としてはPC・モニター・ペンタブレットを使うことになります。
お仕事で使う場合はカラーキャリブレーター・プリンターなども必要になってきます。
Photoshopにはレタッチで必要になる機能のほとんどが初めから搭載されています。Photoshop内の機能を駆使することで画像の合成や色補正を行うことができます。
Photoshopでレタッチをする詳細なやり方はPhotoshop基礎知識を参考にしてください。
GIMPやAffinity PhotoなどのレタッチアプリはPhotoshopの代わりになるのか
GIMPやAffinity Photoは、Photoshopによく似た機能を持つアプリケーションとしてよく挙げられます。
これらは機能的にPhotoshopに近いものがあり、一概に劣っていると言えないところもあります。
ただPhotoshopが一般的に普及しすぎているため、仕事現場ではデータのやり取りでPhotoshopが必要になることが多いです。
GIMPやAffinity PhotoにもPhotoshopの.psdデータを読み込む機能があるのですが、互換性が完全ではなく安定性に欠けます。
iPhoneやiPadのレタッチアプリは実用的なのか
iPhoneやiPadにもPhotoshopのアプリはリリースされています。これらとPC用のアプリとは同じ機能を持っているのでしょうか。
今のところiPhoneやiPadのPhotoshopのアプリは、PCのPhotoshopの簡易版という位置づけです。PCのPhotoshopに比べてかなり機能が絞られています。
本格的にPhotoshopを覚えたいという方はPC版のPhotoshopを覚えましょう。
レタッチャーの正社員やアルバイトの求人
レタッチャーの求人は経験者に絞られることが多いですが、未経験の募集もたまにあります。未経験の場合はどの業界でも同じだと思いますが、若い人の方が採用されやすい傾向はあります。
未経験でもAdobe Creative Cloud のフォトプランなど安価にPhotoshopを入手する方法はあるので、手元にPhotoshopを入手してPhotoshopスキルを積んでおくことが採用に有利に働くと思います。
入社した後に仕事が遅いと採用されても試用期間で終わりとなってしまうので、Photoshopの基本的な操作、できればショートカットのやり方なども覚えておくと実際に採用されたときにがっかりされずにいいと思います。
正社員・業務委託・アルバイトなど就労形態はさまざまで会社によって違いがあるので、メールなどで直接問い合わせてみることをおすすめします。


日本のフォトレタッチ会社
日本でフォトレタッチを業務とする会社は多々ありますが、広告写真のレタッチで有名なところで言えば次のような会社が挙げられます。
アマナ
フォートン

ヴォンズ・ピクチャーズ

クリーチャー
ホワイトスタウト
ヴィータ
こびとのくつ

トーンアップ
ピグマリオン
などがあげられます。
どこも日本の広告業界においてレタッチ技術で定評のある会社です。
各社のサイトに制作事例があげられているので興味があれば見てみてください。
サイト上で求人を出しいているところもあるので、レタッチャーのお仕事につきたい方は定期的に見るのもいいと思います。
各社の作品サンプルも掲載されているので、それを見ることも技術的な観察ができていいと思います。
日本の広告フォトグラファーとレタッチャーを集めた、SHOOTING フォトグラファー + レタッチャーファイルが毎年12月1日ごろに刊行されています。
フォトグラファー + レタッチャーファイルには、国内の有名なフォトグラファーやレタッチャーが数多く載っています。こちらも日本のレタッチ業界を知るのに参考になると思います。
海外のフォトレタッチ会社
海外のフォトレタッチ会社サイトもいくつかあげておきます。
日本の広告と明暗や色彩の風合いの違いがあるので見てみるとおもしろいと思います。
Recom Farmhouse

Carioca Studio
Third Eye Studio
Mud Studios
Yellow Mello
Bunker.
Filtre Studio
まとめ
今回の記事ではレタッチとレタッチャーのについてまとめてみました。
レタッチャーとレタッチについてはこちらの記事にも書いています。ぜひご覧ください。
レタッチ関係の情報についてはこちらのページにまとめています。ぜひご覧ください。

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