人物の顔の若返りレタッチ
今回は以前YouTubeにアップロードしました、人物の顔を若返らせるレタッチの手順を解説します。
肌レタッチの応用で人物の年齢を若返らせて見せることができます。
Pixabayのこちらの画像を使ってやっていきます。
Part3までの記事で、最終的には出来上がりは下の画像のようになります。
顔を若返らせるときの修正ポイント
まず若返らせるためにどのようなレタッチが必要でしょうか。
- しわを減らす
- しみを消す
- 肉のたるみを持ち上げる
- 髪をしっとりさせる
大まかに上の項目があげられると思います。これらを順に施していきます。
作業レイヤーの順番ですが、
- 消したいものを消す
- 部分的なトーンの調整
- 変形
- 全体的なトーンの調整
の順でレイヤー構造を積み上げていくいくことをおすすめします。これは場合に応じて変えていけばいいのですが、大体はこの順番の方が修正に堪えやすい構造になります。
消したいものを消す
まずは新規レイヤーを作って、コピースタンプツールやスポット修復ブラシツール・修復ブラシツールを使って消したい部分を消していきます。大体下の図のような位置を消します。
薄いしみはあとでトーンカーブで消していくので、ここでは濃いものだけ消します。
髪の毛の修正は少し根気が必要です。
スポット修復ブラシで不要な部分をなぞって消すのが一番楽ですが、それでもきれいに消えてくれないところはコピースタンプツールで消すことになります。
コツは髪の流れを見ながら適切な位置から画像をサンプリングすることですが、それでもかなり手間のかかる作業となります。
コピースタンプツールや修復ブラシ・スポット修復ブラシツールはオプションパネルの「サンプル」が「現在のレイヤー以下」か「すべてのレイヤー」になっていることを確認するようにしてください。
「現在のレイヤー」になっていると同じレイヤーからしかサンプリングできないので、新規レイヤーにコピーすることができません。
修正レイヤーはこのような感じになります。
作業の詳細は肌のレタッチの記事Part1を参考にしてください。
皮膚の移植合成
次に目の下の小じわを消していきます。ここは消したい部分が密集しているので、コピー系のツールだとうまく消すことができないことが多いです。左のしわが少ない部分の肌を移植して小じわを消していきます。
まずは投げ縄ツールで、しわの少ない肌を囲んで選択したら、
ShiftとCtrl(Command)を押しながらCキーで「結合部分をコピー」して、そのままCtrl(Command)を押しながらVキーで「ペースト」します。
ペーストすることで新規レイヤーが作られます。
新規レイヤーを選んだ状態で、移動ツールまたはCtrl(Command)を押しながらドラッグでレイヤーを移動させます。
移動させたレイヤーを「レイヤーマスクを追加」アイコンにドラッグして、レイヤーの形のレイヤーマスクを作ります。
下の画像のようにレイヤーにレイヤーマスクが作られます。
レイヤーパネルでレイヤーマスクをAlt(Option)を押しながらクリックして、レイヤーマスク表示に切り替えます。
ブラシツールを使って半径65pixel程度のぼけたブラシで外周を黒でなぞって、マスクの輪郭を柔らかく整えます。
もう一度レイヤーパネルでレイヤーマスクアイコンをAlt(Option)を押しながらクリックして、通常表示に戻します。
Ctrl(Command)を押しながらTキーで自由変形モードに入り、少しレイヤーの位置を調整します。
調整出来たらEnter(Return)キーで自由変形を確定させます。
次に変形したレイヤーの色をなじませていきます。新規調整レイヤーのトーンカーブを作って、
Ctrl(Command)とAlt(Option)を押しながらGキーで下のレイヤーにクリッピングしたら、なじむようにトーンカーブを調整します。ここでは下の画像のようなカーブにしました。
RGBカーブの真ん中と右端を少し下げつつ、Gカーブも少し下げています。
レイヤーのつなぎ目がまだなじんでいないので、ブラシツールでさらに削っています。
この辺りはペンタブレットの筆圧設定でうっすら描く感じでないと難しいかもしれません。
下のような感じになりました。
向かって右の目の下は、今までやった向かって左側を使って同じようにしわを消します。手順は同じため省略します。
今回の途中経過はこのような感じです。
部分拡大です。さらに画像クリックで1200pixelまで拡大表示します。
動画をもう一度確認したい場合はこちらからどうぞ。
今回の記事はここまでです。次回Part2は毛穴処理と細かいしみをとっていきます。
Photoshopのその他のテクニックについてはこちらにまとめています。ぜひご覧ください。
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