Photoshopの画像の変形機能「パペットワープ」について見ていきます。Photoshopには主に下記の4つの変形機能があり、場合によって使い分ける形になります。
レイヤーをスマートオブジェクト化することで、各変形を元に戻すことが出来るので、なるべく変形前にスマートオブジェクト化しておくことをおすすめします。
パペットワープとは?
パペットワープは画像をピンを打って動かすことで、操り人形のように引っ張って変形させることができます。
主にポーズを人物のポーズ変えたりするときに便利です。これを「ゆがみ」機能でやると手の太さとか形を維持するのが難しいです。
パペットワープは特に変形した後の画質が乱れがちになるのでやや注意が必要です。パペットワープの使い方それでは実際の使い方を見ていきます。
パペットワープの使い方
今回は無料画像サイトPixabayの画像を使用します。よろしければ同じ画像をダウンロードして試してみてください。
パペットワープはレイヤーが分かれている方がよい結果になるので、人物と背景を事前にレイヤー分けしてます。
同じようにやってみたい方は切り抜き記事や被写体を選択記事を参考にレイヤー分けしてみてください。
レイヤー分けの手順は以下です。
- 「選択範囲」メニュー→「被写体を選択」で人物部分を選択
- 「編集」メニュー「コピー」したあと、「編集」メニュー「ペースト」で新しいレイヤーに人物をペースト
- 新しくできた人物レイヤーをレイヤーパネルで右クリックして、「スマートオブジェクトに変換」
- 背景レイヤーは、人物の部分だけ大まかに「なげなわツール」で選択して、「編集」→「塗りつぶし」→「コンテンツに応じる」でを人物のいた部分を塗りつぶし
パペットワープの開始
それでは人物のレイヤーをクリックしたら、「編集」メニューから「パペットワープ」を選んでパペットワープの編集画面に入ります。
画面は下のようになり、人物レイヤーにメッシュ(三角の集まり)が現れます。
ちなみに「パペットワープのメッシュの色」は環境設定の以下の場所で変えられます。
オプションバーの操作
オプションバーでの各操作です。ひとまずこのままでOKです。操作していて気になるところが出てきたら調整する感じです。
ピンの打ち方・消し方
画像の「動かしたいところ」と「動かしたくないところ」にピンを打っていきます。
画像のピンを打ちたいところでクリックするとピンが作成されます。
どこに何個ピンを打つかはある程度慣れが必要です。人物だと大体関節付近に打っていくことが多いです。
Alt(Option)を押しながらピンのところにカーソルを持っていくとカーソルがはさみのアイコンになります。この状態でクリックするとピンが削除されます。
ピンの編集の仕方
足のポーズを変えたいときは下のようにピンを打ちます。
動かしたいピンをドラッグすることで、ポーズを変えられます。
関節の曲がり具合が丸くなっているので、ピンをクリックしたあと少し離れたところをAlt(Option)を押しながらドラッグして修正します。
手など動かしたくないところが少し動いてしまうので、抑えたい場合は一度Ctrl(Command)を押しながらzキーでパペットワープの操作を取り消しします。
手を押さえるピンを打ち、再度ピンを動かします。
パペットワープの確定
思い通りの形になったらEnter(Return)で形を確定させます。オプションバーの「○」でも確定させることができます。
途中でパペットワープをやめたいときはオプションバーの「×」かEscキーでキャンセルできます。
パペットワープのコツ
- パペットワープはピンの位置、角度によって広い範囲に変形が及ぶので、動かしたくない部分まで動いてしまうことがあります。時には多めにピンを打って固定させることも必要です。
- パペットワープはメッシュの三角の境目の輪郭でカクカクしやすいので、特に人物に適用するときは注意が必要です。引っ張りすぎると写真の粒子の伸びが目立ってくるので解像度の高い作業の場合は注意が必要です。
- 「メッシュの密度」は上げないほうがきれいに変形できるときもあるので、「標準」でとりあえず進めて、不満が出てきたら変えてみるという使い方でいいでしょう。
まとめ
パペットワープでの変形いかがでしたでしょうか。
見た目が楽しいツールで、操作もわかりやすく動作も軽快でいいツールだと思います。
ですが、細かい形の調整程度なら「ゆがみ」の方が調整はしやすいです。ポーズの調整はパペットワープを使って、細かい微調整はゆがみでやるなど、必要に応じて使い分けるといいと思います。
また残念ながらPhotoshopではパペットワープのアニメーション動画は作ることができません。
アニメーションさせたいときはAfterEffectsなどほかのアプリケーションで作ることになります。
そのほかの変形機能については以下の記事をご覧ください。
Photoshopの基本的な使い方はこちらにまとめています。初心者の方にもわかりやすいようにまとめていますのでぜひご覧ください。
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