Adobe PhotoshopとLightroomのノイズ除去機能がAIにより大幅にアップしました。高ISOで撮影された画像や暗所で撮影された画像のノイズを簡単かつ正確に除去できるようになっています。
しかも、このAIノイズ除去は非常に使いやすく、数クリックでノイズを除去できるため、初心者から上級者まで幅広いユーザーにとって魅力的なツールになっています。
この記事では、AIノイズ除去の使い方を解説し、写真編集における効果的な使い方を紹介します。
Photoshop/LightroomのAIノイズ除去とは?
他のいくつかのアプリケーションにも搭載されていた「AIを使ったノイズ除去の機能」ですが、Camera Rawのアップデートにより、PhotoshopやLightroomでも標準環境で使えるようになりました。
Adobe Creative CloudのPhotoshopユーザー、Lightroom/Lightroom Classicユーザーは最新版にアップデートすることでこのAIノイズ除去機能を使うことができます。
Photoshop/LightroomのAIノイズ除去を使った写真編集のメリット
通常、光があまり届かない場所での撮影は、ISO感度を上げないと撮影画像が暗くなってしまいます。
しかし、ISO感度を上げると画像にノイズが発生しやすくなります。これが写真撮影時の悩みの種でした。
カメラでの撮影は常にノイズを気にしながら行うのが当然でしたが、高性能のノイズ除去システムがあると感度を気にせずに撮影をすることができます。
実は以前から現像アプリケーションにはノイズ除去機能が搭載されているものが多かったのですが、AIノイズ除去は以前のノイズ除去とは格段に精度が向上しました。
Photoshop/LightroomのAIノイズ除去の使い方
では詳しい使い方を紹介します。
ここではPhotoshopで説明します。Lightroom/Lightroom Classicでも選ぶ項目名は同じなので、参考にしてください。
Photoshop「ファイル」メニュー→「開く…」から撮影したRAWデータを開きます。
Camera Rawの画面になります。右側アイコンの「編集」を表示させます。
ディテールの左の「>」をクリックすると展開します。
現れた「ノイズ除去…」をクリックします。
「強化データを読み込み中…」とメッセージが表示されて、AIデータが読み込まれます。
「強化」ウィンドウが表示されます。これでAIノイズ除去機能を使うことができます。
Photoshop/LightroomのAIノイズ除去の調整方法:細かい調整を行う方法
「強化」ウィンドウのノイズ除去「適用量」を調節することで、ノイズ除去の強さを調節できます。
数値を上げるほどノイズ除去の程度は強くなります。上げすぎるとディテールがつぶれがちになるので、左の窓で画像を見ながら調節します。
画像の窓はドラッグすることで表示位置を変えることができます。また「強化」ウィンドウの外で画像をクリックして表示位置を指定することもできます。
ちなみに「ノイズ除去」のチェックボックスをオフにすると、「スーパー解像度」を使うことができます。
「スーパー解像度」はAIで解像度を2倍にアップすることができますが、残念ながら「ノイズ除去」と同時には使えません。
調整した適用量の計算のボリュームに応じて予想時間が表示されます。この画像の場合は6000×3376pixelで15秒でした。
調整ができたら「強化」をクリックしてノイズ除去を適用します。
画面左下に残り作業画像数とメーターが表示されて、ノイズ除去が終わると消えます。
そのまま続けてCamera Rawのその他の現像作業を行うことができます。
Camera Rawの全般的な作業の仕方については、Camera Rawの記事を見てください。
Photoshop/LightroomのAIノイズ除去についてのよくある質問
Camera RawフィルターでもAIノイズ除去は使えるのか?
Raw画像ではなくTIFF画像やJPEG画像にPhotoshopのCamera Rawフィルターを使用した場合、残念ながらAIノイズ除去は使うことができません。
今回搭載されたAIノイズ除去はあくまでRaw画像のノイズを除去する技術となります。
従来のCamera Rawのノイズ除去と併用できるのか
AIノイズ除去とともに、従来のノイズ除去機能も残されています。
今までのCamera Rawの設定を用いてノイズ除去することもできますし、両方のノイズ除去を併用することもできます。
別のアプリケーションを使った、さらに強力な画質調整を行うテクニック
DxO PhotoLab 6 & DxO PureRAW 3
たとえばDxO PhotoLab 6やDxO PureRAW 3をつかうと、Deep PRIMEという技術を使った強力なAIノイズ除去をすることができます。
Camera RawのAIノイズ除去との仕上がりの違いは好みもあると思います。ややPhotoLab 6の方がシャープめな仕上がりになると感じました。
Topaz Photo AI
また、Topaz Photo AIを使うと、Photoshopのスーパー解像度より高精細なAI画像拡大を行うことができます。
これらのアプリケーションを組み合わせて使うことで、ノイズが少なく高精細な画像を簡単に生み出すことができるようになります。
Photoshopの最新情報はこちらにまとめています。ぜひご覧ください。
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