画像のサイズを変更するには
ブログやSNSに写真をアップロードするとき、画像のサイズが合わなくて困ったことはありませんか?そんなときにPhotoshopを使えば簡単に画像のサイズを変更することができます。
この記事では、Photoshopを使って簡単に画像サイズを変更する方法を、初心者にも分かりやすく解説します。これを読めば、あなたもすぐに画像サイズの調整ができるようになります。
Photoshopを使った画像のサイズ変更
画像のサイズを変えたいケースは二通りあると思います。
- 画像全体のサイズを変更したい
- レイヤーの画像サイズを変更したい
Photoshopを使ったこの二種類のサイズ変更方法について解説していきます。
1. Photoshopで画像全体のサイズ変更をするには
Photoshopでは画像全体のサイズを変更したい場合、「画像解像度」と「カンバスサイズ」を使います。
1.画像解像度の変更
画像の解像度(dpi)や総ピクセル数を変えたいときは「画像解像度」を使います。
「イメージ」メニューの「画像解像度…」から設定することができます。
”再サンプル”ってどういうときに使う?
画像解像度の設定ウインドウには「再サンプル」というチェックボックスがあります。
「再サンプル」とは拡大・縮小にかかわらず、画像のピクセル数を変えたいときに使います。
再サンプルの右に表示されているサンプル方法の詳細は以下で説明しますが、基本的には「ディテールを保持2.0」を選んでおけばよいと思います。
結果が思わしくないときに「バイキュービック法(滑らかなグラデーション)」を試してみてください。
自動 | 画像拡大時にはディテールを保持(拡大)、縮小時はバイキュービック法 – シャープ(縮小)が使われます。 |
ディテールを保持(拡大) | 画像のノイズを軽減しつつ拡大します。 |
ディテールを保持2.0 | AIを用いたアルゴリズムで拡大を行います。画像を拡大するときに最適です。 |
バイキュービック法 – 滑らか(拡大) | 拡大縮小時に周りのピクセルから近似色を計算します。 |
バイキュービック法 – シャープ(縮小) | バイキュービック法の結果に少しシャープをかけます。 |
バイキュービック法(滑らかなグラデーション) | 滑らかなグラデーションを維持しつつ拡大縮小を行います。おおむね縮小時にはベストな画質を得ることができます。 |
ニアレストネイバー法(ハードな輪郭) | ピクセルアートのような画像のドットの輪郭をくっきりと残して拡大・縮小したいときに使います。 |
バイリニア法 | 旧世代の拡大縮小アルゴリズムです。ややぼけた感じになります。 |
「再サンプル」がオフの時は画像のピクセル数はそのままで、解像度(ピクセルの密度)だけが変わります。
再サンプルを行わないときはピクセル数の変更がないため、サンプル方法の選択はありません。
2.カンバスサイズの変更
解像度は変えず画像の四隅をどこまで表示させるか、画像の周囲を広げたり狭めたりするときには「イメージ」メニューの「カンバスサイズ…」を使います。
カンバスサイズの設定は幅と高さを入力して、どの方向に広げるか・縮めるかの基準位置を設定します。
「相対」のチェックボックスが「OFF」の時は変更後の総画像サイズ、「ON」の時は増える分・減る分のピクセル数を入力します。
2. Photoshopでレイヤーの画像サイズを変更には
自由変形
レイヤーのサイズ変更は自由変形で行います。「編集」メニューから「自由変形」を選べば、レイヤーの周りにバウンディングボックスが表示されて自由変形のモードになります。
自由変形のショートカットはCtrl(Command)を押しながらTキーです。
現れたボックスの角をドラッグすると、単純に拡大縮小になります。
初期設定ではShiftを押しながらドラッグすることで、縦横比を変えながら拡大縮小ができます。
自由変形中に表示されるオプションパネルで、「画像解像度」と同じようにサイズ変更の再サンプル方法を選ぶことができます。
スマートオブジェクトを使って画質の劣化を抑える
”画像レイヤー”は自由変形などを使ってサイズ変更するたびに画質の劣化が生じます。一度のサイズ変更では目立たない劣化も、何度も繰り返していると画質はどんどん荒れていきます。
レイヤーをスマートオブジェクトに変換しておくと常に元の画像を記憶したままサイズ変更してくれます。
レイヤーパネルでレイヤーを右クリック→「スマートオブジェクトに変換」を選ぶことで、レイヤーをスマートオブジェクトに変換することができます。
スマートオブジェクトを用いることで、複数回のサイズ変更を行っても画質の劣化を最小限に抑えることができます。
Photoshopで複数の画像を一括でサイズ変更するには
「画像解像度」や「画像のフィット」で幅や高さを指定して、アクションに登録すれば自動的に画像をサイズ変更できるようになります。
- 画像解像度…画像の幅や高さを直接指定のサイズに変更します。
- 画像のフィット…画像の幅や高さの最大サイズを指定して、その範囲に収まるようにサイズ変更します。
それらのアクションを「バッチ」処理することで複数の画像を一括でサイズ変更することが可能です。
Photoshopのニューラルフィルター・スーパーズームによる画像拡大
「ニューラルフィルター」の「スーパーズーム」を使用すると、ディテールを保持2.0よりもさらにAIを駆使した画像拡大を行うことができます。
スーパーズームの使い方は以下です。
- 「フィルター」メニューから「ニューラルフィルター…」を選びます。
「スーパーズーム」をダウンロードしたことがない場合はダウンロードします。 - ニューラルフィルターパネルの右端に出る「画像をズーム + – 」で倍率の拡大を設定します。
元画像のウインドウで拡大後の画質を確認することができます。 - 「画像のディテールを強調」をオンにすると元画像が拡大表示されます。
- 「OK」をクリックして拡大を確定します。
スーパーズームは元の画像にない細部をAIによって作り出すため、意図しないような結果が出てしまうこともあります。
AIによる画像拡大はPhotoshopのスーパーズームの上位互換ともいえる、Gigapixel AIというPhotoshopとは別のアプリケーションがあります。
Topaz Photo AIとは
Topaz Gigapixel AIはPhotoshopとは別のアプリケーションで、AI技術を用いて画像拡大を行います。
Photoshopのスーパーズームよりも多彩な設定で、さらに高精細な画像拡大や細密化を行うことができます。
興味がある方は、Topazの公式ページから30日間の無料体験版をダウンロードすることができるので試してみてください。
Photoshopで画像のサイズ変更ができないとき
レイヤーがロックされているときは自由変形ができません。レイヤーがロックされているときはレイヤーパネルのレイヤーの右に錠のアイコンが表示されます。
自由変形ができないときは「レイヤーのロック」のショートカット/が誤って入力されている可能性があります。
もう一度/を入力するか、レイヤーパネルでレイヤーのロックを解除することで自由変形を行うことができます。
まとめ
画像のサイズ変更の基本は「画像解像度」と「カンバスサイズ」、「自由変形」です。これらを
サイズ変更の理解でつまづきやすいのが「画像解像度」の「再サンプル」の概念です。
初心者のうちは混乱すると思いますが、「ピクセル数が変わるときは再サンプル→ON」ということだけ覚えておけば、あとはやっていくうちに自然に覚えられると思います。
Photoshopの基本的な使い方はこちらにまとめています。初心者の方にもわかりやすいようにまとめていますのでぜひご覧ください。
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